購入を決めてから実際に入居するまでは2ヶ月弱、楽しみながらあれこれシミュレーションを重ねたこともあって随分長く感じたが、1月30日に初めて(正式に)乗り込んだ。ステーションワゴン1台分の手回り品を持ってのとりあえずの入居であり、1週間後の家財の搬入前に掃除などの準備をしておこうというものだった。
 やることはいろいろあるのだが、とても重要と考えていたものにご近所への挨拶があった。このエリアでは「区」という一つのまとまりがあるようで、私の家の2軒前から約1.5キロの間に所属10数軒の家が散在している。家内での最初の一仕事を終えたあと順次回り始めた。
 実は1週間前にも来ていて、「樅の木庵」という地域の人たちが自主運営している蕎麦屋(蕎麦打ち教室併設)に顔を出していたから、ある程度は情報も伝わっていたようだが、突然の乱入者である我々に対し何となく暖かく受け入れてもらえそうな感じであった。どちらのお宅でも、上がり込んで話し出したら終わりがないくらいになりそうな印象だった。こちらとしても聞きたいことは山ほどあるが、やるべきこともまた限りないので、残念ながら玄関先で失礼せざるを得なかったのである。
 
 やはり高齢化は進んでいるが、特におばあちゃんたちは元気である。相互に離れてはいるが、ヨソのお宅の様子などもよくわかっていて、なんだか集落全体が大きな家族のような感じだった。新米の我々のこともウォッチされているようで、「さっき草刈りしていたね」なんていわれて、私が真新しい草刈り期で山の草を刈っていたことも認識されていたくらいだ。全てのお宅で、素人農業をやると宣言したから、一体全体本当にできるの? と皆さんから注目を受けるであろうことは間違いがない。