当分の間、会所の家に行って最初にやることは取水口のメンテナンスとなりそうだ。ただ、点検に行くだけならいいが、毎度底サライをしたり取水口のかごを突っついたりするんじゃかなわない。何しろこっちはひびあかぎれ持ちだから。

 ということで少し知恵を絞ってみよう。これまでの対応を振り返ると、問題対処型だった。出てこない水を出す、細った水を太くする。もう少し全体を眺める必要がある。原点から組み立てることも必要だ。

 たとえば堰の場所がそこでいいのか?先々代さんは、まっすぐ降りてくる比較的大きな沢と、横から降りてくる小さな沢の交点に堰を作ったが、他のところに適地がないだろうか? 堰の本体は、少し水面が上昇するとどんどん漏れるが、堰の作り替えは必要ないだろうか? 籠を被せた取水口は樹皮や泥ですぐ詰まるが、他の仕組みはないだろうか? こんな疑問がどんどんでてくる。あともう一つ、家までの配管を見直す必要はないだろうか? これまでは出てくるだけで嬉しく、その適否までは判断していないが、ある時急に詰まったりしないだろうか。

 そんな疑問を解消するために、少し上流も含めて調査をしてみよう。水奉行さん、お願いしますよ。今のうち、今のうち、あと2ヶ月もするとアイツ等がやってくる、山蛭だ。