生活と農業に絶対必要な水については、色々な仕掛けが用意されていた。まず最初が井戸である。水道はないから生活用水は井戸に頼らざるを得ないが、現在の居宅内の水は40mくらいの深さの井戸からのものだ。入居時にチェックして飲用に適していることを確認済。
 もう一つ、▲6m位の浅い井戸がある。これは使われていなかったが、入居時に独立した水栓をつけポンプも動くようにして、収穫物や道具、長靴を洗ったりする雑用水に利用している。地表部に穴があり、ゴミなどが落ちることから飲用にはしていないが、簡単には涸れるようなものでもなさそうだし、穴に蓋をする形で手動ポンプ(ガチャポン)をつけ、非常時にも使うことを考えている。
 次は沢水だ。100m以上離れた山からパイプで引いてきている。先々代さんが設置したもの。天候の具合には依存するが、4枚(1500㎡)の田んぼの水を今のところ賄えている。取水口やパイプのトラブルがかなりあるが、整備すれば有用性はもっと上がりそうだ。今のところ、野菜を洗ったり泥で汚れた機械や道具をざっと洗うことにも使っているが、基本は農業用。
 最後は川の水だ。敷地の端は養老渓谷の源流に接しており、先々代さんは稲作用にポンプを設置して揚水していた。これから梅雨が明けてイネの成長期に入るため、沢水で不足する分はこれで補充する予定。古い昭和40年代のポンプが一応使えたが、能力不足と使い勝手の悪さからポンプ交換を準備中である。
 ということで、4種類の水を色々組み合わせて農業及び生活をする環境である。農業を含めた生活全般を見渡すと、水に関する工夫の結果を引き継ぐことができた、これはとても大きい。最大の遺産といってもいいと思っている。