刈り取りをやっていると、田んぼの中にはかなりの獣(鹿と思われる)の足跡がみられる。苗が若いときには食害があり、苗の上部が食われてしまったから影響はなしではなかったと思う。比較的新しい足跡のあたりの稲は、生育が進んでいるから食べられたような跡はないが、傾いたり倒れているものが多い。さらにいうと、そうした稲たちは分けつ数が少なかったり、早く黄変していたりと元気がない。
 電気柵を設置したお盆休みの頃から以降、鹿が柵内に立ち入った痕跡はないと思っているので、足跡はそれ以前のものだと思われるが、田んぼの中を歩かれただけでも被害があることが実感できた。確かに穂が出てからあとい草取りのために田んぼに入ると、細かい根が重みで切れるようなプチプチとした感じが長靴の底に還ってくるが、根を強くして切らないことが稲の生育にはとても重要に思える。南北問題の結論とも関連する。