台風のあとで足下は悪かったが、半分くらいはバインダーが使えたので、2日掛り(正味1日くらい)でイネ刈りを終えた。この4号のみが田植機で植えた田んぼである。5月末、はじめて使った田植機はどうにも様子がわからずに、蛇行したり間隔がバラついたり、欠落株が非常に多かったりして、ちょっとがっかりしたのであった。そのせいか、実はもっとも面倒をみなかった田んぼである。確か2回程度は草取りをしたが、比較的きちんとやった1号に比べると手を抜いている。田んぼは正直で、ここでは雑草がかなり幅を利かせている。特にひどいものは「タマガヤツリ」で、これが生えて大きくなっているところでは、イネは大きく影響を受けて穂はほとんど未成熟となっている。
 もう一つの4号田んぼの問題は「ウサギ」である。田んぼの北側隣地境界に接するあたりは、土を削り取れない部分が残り、実は草取りもしなかったエリアだが、1.5mほどの幅でイグサや茅類が密生しており、その中にウサギの糞が1mおきぐらいに山になって残っている。毎夕方・毎晩、このあたりにウサギがいるのを見かけてロケット花火やパチンコで追い払ったものだが、これを見る限りはウサギの巣状態だったといってもいいい。そのあたりのイネは食害にあって穂のほとんどを失っており、残っている穂も青いままのミヨシである。

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 ということで、ちょっとみるだけでは穂も多くて順調に思えた4号田んぼも、なかなか状況は厳しそうだ。オダがけの長さでは1号から3号の合計程度あるが、その実績(精米で120Kg)を上回る収量はあまり期待できない。刈る前は180Kg位いくんじゃないかと気楽に予想していたんだが。
 
 昨日の夕方は、他の仕事が一段落してから日没までの1時間程度で、稲刈り終了後の4号を耕耘し雑草などを種子ができる前に鋤込んでしまおうとしたんだが、実はもう少しでウルトラポチを潜らせるところだった。田んぼ用の車輪用アタッチメントをつけずに手抜きをしたのが原因。水が残っていたあたりで自重でめり込み始めた。そのため、田んぼの耕耘を3分の2くらいで中断し、今度はウサギの巣を片付けようと北側を耕耘し始めたが、イネ科の雑草はかなりしぶとくロータリーに絡むため、これも中断を余儀なくされた。仕方なく刈払い機で延長60m幅1.5mの草を刈ることに。これは日没後の作業となり、ヘッドライトが大変役立った。(なお刈払い機はビニール紐使用、金属刃では危なくてそんなことはできない)

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    足場が悪いためバックで進んでいたのだが・・・

 害獣の脅威を感じながらだったが、何とか稲刈りは終了した。あとは来週末の脱穀から始まる一連の作業で生れて初めてだった今年のイネづくりは終わる。田んぼ造りの最初から今までずっと、時間との闘いというかタイミングを見極めることの連続だったが、意識としては心地よい緊張の連続だったと思う。収穫量を考えると色々反省点もあるのだが、これ以上を望んでもきりがない。反省をフィードバックすれば、来年はきっともっとよくなるだろうし、こんな自然とイネを相手にする一年を繰り返すのはとても面白い仕事であることは間違いがない。ということで、来年に向けて行動開始である。