もうちょっとデータを眺めてみた
 2009年の降水量データをもう少し細かく見てみた。田んぼに関係のあるのは5月から9月までなので、その間の沢水の流入量推定値と30日累計降水量それと1日降水量をグラフ化したものが次の通りである。
 
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 緑の沢水量は、実際の量ではなく降水量からの経験的推定値である。見比べるために100倍してグラフに載せてある。なお、配管の制約から時間4立米が最大値だが、現在配管経路などは見直し中で、途中の黒ポリ管をVU40ミリに交換できれば6立米くらいは出るんじゃないかと期待している。これのチェックポイントは前項では1.5立米/時としていたが、今年になって田んぼの面積を広げたこともあって2立米以下のところを要注意日として勘定した。8+1+11+2+5+6+10=43日となる。
 赤の30日累計降雨量は前項どおり150㎜をチェックポイントとしている。多少時間的ずれはあるが、沢水量とかなり似た感じの結果になっている。3+17+3+2+1=26日が要注意日として考えられる。
 去年の揚水ポンプの使用実績は正確に記録していないが、7月から8月にかけての沢水が少なくなった時期に、何度か数時間/日というタイマー設定で動かしたという記憶がある程度。全体水量に対する比率は確か計算したことがあったが、1割程度であったから、ほとんど沢水で賄えたのだった。田んぼ自体の保水機能があるから、去年のような雨の降り方であれば、川からの揚水にはあまり頼らなくてもいいということになる。
 

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 次に、2008年について眺めてみた。これは2009年とはかなり違った傾向である。7月にほとんど雨が降らなかったためその中頃から8月の中旬にかけての1ヵ月半程度、あるいはそれ以上の期間、かなり厳しい渇水状態が続いたとみられる。この時期は稲もかなりの水を求めるはずだから、もし田んぼをやっていたら対策に追われたのではないかと思う。
 
 
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 2007年は、2008年より少し遅く8月が雨のない月だったらしい。この年も1ヶ月ぐらいは渇水状態である。
 
 
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 2006年は2009年と同様、ある程度の間隔でバランスよく雨が降ったらしい。基準を下回る期間も1週間以内がほとんどで、あまり手をかけなくても田んぼの保水力のみでしのげたのではないかと推定される。
 自然が相手だから年によっていろいろ異なる対応が必要になるだろうが、ちゃんと整備すれば沢水でも結構ちゃんと田んぼを運用できるのではないかと思う。ただ、現在はポンプの能力的限界ギリギリのところで使っているから、3号田んぼに川からの水が揚がってくる。沢水が上の2枚を賄えないほど減ってきたら、3号か4号から上に揚げる補助的ポンプがいるかもしれないが、それは必要になったら考えればいいだろう。