去年も書いたが「初夏の大合唱(ヒメハルゼミ)」、会所から麻綿原にかけては「ヒメハルゼミ」の生息地である。「合唱が好きなこの蝉は、数匹が鳴き始めると、山全体が震えるように一斉にジャージャーと鳴き始め、しばらくすると一斉に鳴き止む。(残したい”日本の音風景100選”一覧から引用)」 鳴声は、雑音といってもよいぐらいで、あたりの山全体がゼンマイの解けるような音で包まれる。
 
 去年は、「何年か経てば、これも夏の風物になってくるのだろう。」などと書いたが、今年早くもこの響きに馴れ始めているのを感じた。作業中は夢中で気付かないが、一休みのために木陰にはいって涼んでいると、ヒメハルゼミの声が聞こえてくる。会所では、木陰に入って陽射しをよければ不思議に涼しいのだが、ヒメハルゼミの声がまるでマッサージをしてくれるように包んでくれる。つかの間の休息である。