COP10の影響でTVや新聞などでも「生物多様性」という言葉がよく飛び交う。私自身についていうと、以前なら全く自分とは関係がないということで、意識するまでもなかったのではと思うが、今は非常に身近なテーマであり、世の中が重要な問題として継続して取り組むという形になって欲しいと期待している。
 田んぼをやろう、コメを作ろうと考え始めた2年弱前、あまり生き物のことには考えが及ばなかったというのが正直なところだ。意識し始めたのは、ちょうど1年ほど前の冬直前、田んぼにいる生き物が冬をどうやって越すんだろうなどと考え始めてからだ。真冬の1月になると、早くもヤマアカガエルが大量に卵を産み始める。春になってからは他のカエルも卵を産んでオタマジャクシの大乱舞が始まる、こちらもメダカやドジョウを放して注目するという具体的な行動に着手している。
 しかし、ただ生き物を飼うということが生物多様性ではない。今考えているのは、除草剤も殺虫剤も、そして化成肥料も撒かない田んぼがあるのだから、害も益も含めていろいろな生き物が集まるだろうけれど、生き物同士で自然に淘汰や共生などを進めてもらうのが一番だろうということだ。こちらがやれるのは、そのための環境作り程度だ。だから、田んぼにはワラを撒き、米ぬかも撒き水を入れる。そんな環境にしてまず植物性プランクトン、続いてそれらを餌とする動物性プランクトンといった生物連鎖の底辺を固めてみる。あとはイトミミズやいろいろな虫、小動物やサカナ、トリなどが自然に集まってくるはずだ。サカナは自力では無理かもしれないが。
 生き物が住める田んぼでコメを作るというコンセプトはちょっと前から考えていたけれど、ここにきて読んだ岩澤信夫さんの本でかなり具体的なやり方も見えてきている。主役はイネだけれど、いろいろな脇役の出番を作って地固めをしていくことがやるべきことらしい。また次の1年が始まるが、きっと楽しいはずだ。