これまで、降水量と沢水の測定値をみながら、固定的な流量と降水量ベースの流量、それと毎日の低減率を推定して数値モデル化を行ってきたが、もう一度基本から確認し直してみた。

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 まず、沢水の流域だがこの地図の赤く塗ったエリアがそれである。会所高原の尾根の北側だが、両隣にも谷があり、比較的南北に細長く延びている。当農場と比較して面積を算定したら約7000平米となった。うちの農場の7割程度でそれほど広くはない。
 次に降水がどの程度流出するか、すなわち流出係数を調べてみたが、0.2程度とみておけばいいらしい。
 ここで、このエリアに100の雨が降ったと想定すると、雨の総量は700立米。このうちの2割が24時間で流出すると仮定すれば、6立米/時程度になる。
 毎時看護との定数(雨が全く降らなかったときの最低流量)は、0.2立米程度と経験からみることができるが、通算期間25日程度で低減率(毎日どのくらい流出量が減るか)をみると、だいたい75%程度が適当ではないかと思われた。
 ということで、以前の推定モデルのパラメータを次のように見直すことにした。
 
 予測値(立米/時)=Σ(R×0.06×0.75のd-1乗)+0.20
           R:ある日の雨量
           d:予測日からある日までの日数
  モデルの前提:ある日の雨量は基本的に実現率を乗じた形で流出する=0.06
        :流出量は低減率の割合で日々減っていく=0.75
        :どういう状況でも一定の量はある=定数(0.2)

このモデルは当初のものの見直しで、その後の長期傾向加味のモデルとは成り立ちが異なっている。今現在発生している渇水状態での降水量には合わないという状況には、まだ何らかの要素検討が必要である。30日累計降水量などの要素をみて更に考えてみようと思う。