3サイクル目が終わろうとしているが、これからいったいどういう方向に向かうのかを考えてみたい。これまでは以前から継続しているサラリーマン稼業があり、週末限定型の農業をやってきた。農業とはいっても収益と費用のバランスもとれるわけもなく、カミサンがやってくれている直売所の売り上げは、種・肥料や資材の費用と往復の交通費を何とかカバーする程度。軽トラとか農業機械などのまとまった出費は別枠である。まあ、これはうちだけでなく日本の農家では例外ではないのだろう。
 たびたび書いているとおり、このBLOGの大きな目的は定年到達者及び予備軍のみなさんに農業をやってみるということの面白さを伝えて、あとに続いてもらおうというところにある。確かにいろいろなハプニングはあるし、やっていてこれ以上面白いものはないんじゃないか、40年以上続けてきた会社勤めをやめても全く違うフィールドで充実した毎日を送れそうだという実感はあるが、これだけやっていることに対し、何らかの対価があるのが当然だという気もしないではない。幸い、40年間も社会の一員として(歯車の一つだったけれど)やってきた経験はあるので、それをバックグラウンドとして、農業がビジネスとして成り立つようなモデルを考えるのは、もっと大きな役目ではないかと思っている。もちろん企業の看板を背負ってではないし、大それたことはできず、身の丈のレベルで考えるのだが。
 もう一つ考えているのは、人の生活を見直すということに関われないかということだ。3年間、農業というものを見て経験してきたが、私の60年の半生の中で考えも想像もしなかったことばかりであった。この歳まで知らずにいたことを恥じる気持ちもあるけれど、一方で知らずに死んでいかなくてよかったと思う気持ちの方が強い。こういうことは、是非とも若い人たち、当然子供たちも含むのだけれど、みなさんに経験する場を提供したいと思い始めている。自然の中で、いろいろな生き物と協調したり戦いながら、イネやそのほかの作物の成長を見守るということ、そうしてできてきたものを食べて我々は生きているということを体験する場を提供したいなあと思う。
 ちょっと抽象的な話で推移したが、具体化は徐々に考えていくつもりだ。もちろん、今までの3サイクルの延長を粛々とやるけれど、週末農業という言い訳でもって今まで行き届かなかった作業もちゃんとやるけれど、先に述べた2つの柱も進めようと思う。


  
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