去年の暮れから話があったTV取材(人生の楽園)の話が具体化しつつあります。これから1週間の間に担当ディレクターさんが農場と横浜の家の二ヶ所のロケハンを行い、正式に決まれば今月末頃に撮影が行われることになります。農場もBLOGも3年が経過し、一区切りついたところです。これから取材も受けるので、今までとこれからをちょっと整理してみました。長文ですが、よろしければおつきあいください。

 農場がある大多喜町会所は、江戸時代から森林地域として位置づけられていたようです。居住・農産地区としての利用はほとんどされていなかったのではないかと思われます。首都の隣の県ではありますが、山は深く鉄道やバスなどの公的交通機関からも見放されたようなところです。
 近世になってからはほとんど国有林だったようですが、戦時中に乱伐されたところが開拓地として払い下げられ、おそらく大変な苦労の結果として会所地区の人たちの農地や居住地ができてきたと思われます。
 私の土地は、平成13年頃ごろに当初の入植者であった方が高齢となったため手放されたもので、それを購入して別荘的に使っておられた非農業者の方から私が購入したものです。毎年草などは刈ってくれておりましたので、さほど荒廃していませんでしたが、一時期ソバの栽培地として貸していたらしく、残念ながら田んぼの形跡は全く残っていませんでした。
 
 農業についてですが、私自身は野菜作りや農的生活には全く興味がなく、家内が市民農園をかりて細々とやったり、横浜の家の屋上で古代米を栽培していた程度でした。ただ当時から、私はイネという植物の不思議さにちょっと圧倒されており、どうせなら米作りをやってみたいという希望を心の底に持っておりました。
 2008年の後半、定年直前に田舎暮らし用の物件を探していた際に当物件を見つけ、もしかしたら田んぼを作れそうということで私自身は大変気に入りました。しかし家内は、携帯もつながらないしケモノや山蛭が出るような奥地であること、農地としては規模が大きすぎ手に余るのではないかという懸念などから躊躇していましたが、何とか説得して購入に至りました。
 2009年2月の入植当時、最初の作業は田んぼ作りでした。まとめて休暇を取り重機を借りて草が生えた傾斜地だったところ(約3反歩、田んぼとしての正味は半分程度)を棚田状の4枚の田んぼにしました。また、全く痕跡もなくなっていた水源(近所の山の絞り水を引いてくる配管)を復旧し、田んぼにとっての必要条件の水を確保しました。また、もう一つの水源である養老渓谷からの取水手段(動力ポンプによる)も復活させました。この結果、最初の年も含めて当農場の主要産物としての米は毎年穫れています。(2011年はイノシシの被害で壊滅状態でしたが)昨年からは大豆の栽培も始めて、自家用の味噌なども作り始めています。
 この他は、野菜全般(2011年は60種類余を栽培)を多品種少量生産し、横浜の居宅で毎週月火の二日間開けている直売所で販売しています。また、どうしても一般の野菜は季節的に種類や量の変動を避けられないことから、保存が可能なイモ(ジャガイモ・サツマイモ・サトイモ)も栽培し、同じく直売所で販売しています。また、山間地にあることから都会では比較的珍しいワラビ・タケノコ・山フキ・フキノトウなどの山菜類採集も可能で、直売所の一つの柱となっています。
 米と野菜全てに共通することですが、全く農薬類は使わずにやっています。一般にイネなどでは、ヘリコプターで農薬を散布するといった乱暴なことも行われていますが、当農場では密集栽培を行わず、伸び伸びとイネを育てていまして、虫も病気も無縁となっています。また、米は天日干しで乾燥させており、安全でおいしいお米と自慢できるものになっています。肥料についても、米ぬかや堆肥などの有機肥料を使い、化成肥料はほとんど使いません。
 
 さて直売所ですが、横浜の居宅の玄関先で最初の年のGWごろから開店しています。多品種少量とはいうものの、自家のみでは消費しきれない量が穫れますし、無農薬で安全ということもあって、ご近所の皆さんからはご好評をいただいています。
 農業として考えると、あまりコマーシャルベースには載ってきませんが、年金で一応の生活のベースは確保できますし、安全な農産物による自給自足の生活ができ、これで十分と考えています。我々のような定年世代にとって、このような農的生活を行うということは一つの有効な選択肢と感じていたところから、昨年秋にメーリングリスト(定年帰農者連絡会)を立ち上げ、農場の様子などを発信しているBLOG(定年後・田舎作って・コメ野菜)を通じて仲を募っているところです。
 
 最後に大多喜町会所のことに戻りますが、おそらく開拓での苦労をお互いに助け合って乗り切ったからだと思いますが、ご近所の皆さんは親戚同士のように仲良くされていますし、我々のような他所からきた都会人も仲間として暖かく受け入れてくれています。都会とは全く違うコミュニティです。自分で食べる農作物を自身で作るということを経験して本当によかったと感じていますが、会所のコミュニティの中で生活するという経験もまた得難いもので、本当によかったと思います。これからは、定年世代の人たちに、このようなセカンドライフを送ってもらえるようなお手伝いをすることも、大きな目的の一つにしようと考えています。それから、将来を担う子供達に自然体験をさせること、定年世代でなくても農業体験をしたいという皆さんに機会を提供するということも目的にしていきます。ご興味のある方は、ぜひご連絡ください。


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