うちのコメ作りは4サイクル目に入っているが、今年はすべて手植えである。イノシシにやられた昨年、一応種籾は取ってあったのだが、防御のため刈り取り時期も早めたため、塩水選で浮く籾が極めて多く、機械植えで使う量の確保ができなかったためだ。種籾の不出来に気付いた時点で種籾を探したが、もうインターネットのどこにもないという状態だった。去年は田植機を走行モードで使うという荒技で植えたためか、途中まで成育が悪かったこともあって、それなら全部手植えにしてみようとなったわけだ。

 昨日と今日で、うちの田んぼの3分の2を済ませた。うちの田んぼの中で最も大きい4号田んぼ(700平米弱)は、広さのせいもあってこれまで毎年機械植えしかやっていなかったのだが、昨日はこれを二人がかりで1日で済ませ、もうそれで何とかなるとの見通しがついた。二日目の今日は比較的楽な気持ちで田植えができた。そうなると、今までとは全く違った視点で田植えが進み始めた。私のところは基本的に1本植えなのだが、苗の状態によって2本植えにしたり、出来の悪いものは植えるのをやめたり、出来の悪いものを集めてまとめて植えたり、なんだか苗をみながら適性によって植え方を考えたりし始めていた。また、田んぼの状態によっても、その場所にあった苗を選んでいた。これって育てるということの基本ではないか、と思いはじめたのである。よっぽど腰の具合でも悪くならない限り、これからも手植えでやってみようかと考えている。

 うちの田んぼは、公称2反歩だが実質は1反7畝程度、今回のペースで植えれば、4日あれば十分という感じだ。手植えにとっての適正規模というべきかもしれない。また、今回から使った田植え定規は極めて有効な道具である。「田植え定規」を検索しても、なかなか出てこない。そりゃそうだろう、手植えをする人自体が少ないんだから。今日も植えながらカミサンと、こんな田植えやっているのは天皇家とうちぐらい、という冗談を話していたが、それくらい過去のものになっているんだろう。でも、じっくり手で植えるのもいいものだと思う。

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