0517できたての田んぼの風景

 私が田舎暮らしと農的生活を始めたのは11年半前、60歳の定年を迎えた直後からだった。それまではどちらも全く無縁の生活を続けていたのだったが、その前の10年ほどは三浦半島先端部のリゾートマンションに週末の拠点を置いており、そこで市民農園を借りて畑作りを楽しんでいたカミさんに同調するかたちで、もうちょっと本格的な田舎暮らし&農的生活に挑戦しようじゃないかということになったのである。趣味的(楽しみ)だったカミさんに比べ、私の方はサラリーマンを卒業する代わりに仕事として位置づけようといいう気持ちがあり、そのあたりは少々ずれがあった。けれど、2反歩の田んぼと2反歩の畑を手掛け始めると、すぐさまできた作物をどうするかという話となり、また農地を登記するには営農の事実を町の農業委員会に認めてもらわねばならず、横浜の家の玄関先で直売を行うという形で、一応ビジネスとして動き始めたのだった。
 それから11年半、横浜の家で続けていた直売と配達をやめるといった大きな変化(2019春)はあったが、コメ・イモ・野菜・果物を作るという我々の生活の基本路線は変わっていない。ただ、途中で東日本大震災の発生や最近の新型コロナウィルスの流行など、社会的な変化はいろいろ起きている。我々のスタート(2009年)の頃、田舎暮らしと農的生活は一種のブームのような時代で、このBLOGでいろいろ発信していたものだから、テレビ朝日の「人生の楽園」に出たりした(2012年4月)ものだったが、この10年ほどの間にそのブームがすっかりピークを過ぎた感がある。団塊の世代の高齢化や定年の延長、年金給付時期の繰り下げなど、社会構造の変化によるものだろう。
 私自身、定年帰農&田舎暮らしを続けるうちに、その面白さや楽しさに気付きながら、このBLOGを手がかりにいろいろな情報を発信してきたが、同じようなことをやっている方や始めようとする方への情報提供と交換を強く意識してきたのだった。だが、前の段落に書いたような社会の変化や田舎暮らしと農的生活の退潮を感じるわけだが、それは時台の流れだと思ってきたのだった。
 しかし、ちょっと待てよと思ったのが今の新型コロナの流行だ。我々はほとんど横浜の家に戻らずに農場に籠城して田植えや畑仕事をやっているが、何がどうなっても食べて生活するのには困らないじゃないかとあらためて感じている。もうすぐジャガイモが穫れるし、夏から秋にかけてはイモやコメが順次取れてくる。今のパンデミックはすぐに収まるとは思えないし、そのあと未曾有の社会の変化が起こっても不思議ではない。会社も仕事も収入も年金も、今の延長で考えるわけにはいかない状況がありうる。脅かすわけじゃあないけれど、一つの選択肢としてこういう生活を考えるのもあるのではないかな。
 というわけで、私自身ももう一度BLOGを見直したりして、「定年帰農と田舎暮らし」を振り返っていくことにした。



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