定年後・田舎作って・コメ野菜

定年に到達した2008年末、房総半島大多喜町に山と耕作可能地が揃った素材を購入し、2009年初めから畑と田んぼを作り、半田舎暮らしとほとんど経験がなかった農業を始めた。2010年には農業従事者として認められ、農地も自己所有となる。更にご近所の畑を借り、規模を拡大して農家の仕事にあたっている。コメも野菜もやっており、週末農業の限界も感じていたが、2011年末に40年続けたサラリーマンを辞め、専業農家に脱皮した。穫れた作物は横浜の家の玄関先で販売、配達もやっていたが、古希を迎えたこともあり、2019年春に毎週の直売をやめた。不定期の直売と宅配便利用のコメやイモ類の販売に移行している。

2009年10月

農業機械の大掃除

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 いつもの農機具屋さんが来て、一通り掃除をしてくれた。一通り写真は撮ったので、来年までにマニュアル化しておくことにしたい。籾や米は結構出てきたので、掃除機で吸い取っておいた。どうも米を作っているともったいないという気持ちが強まるような気がする。
 籾すり機は一カ所軸受けのベアリングに障害があったので、来シーズンまでには直しておら宇ことになった。

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モミガラ運び

 農機具の掃除が済んで、予定通り農機具屋さんの案内でモミガラをもらいに行った。他所なので写真は撮っていないが、山のようにモミガラが積んであった。モミガラ袋に詰めていると背の高さの倍以上あるモミガラの山が表層雪崩のように崩れてくる。

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 10枚の袋にギューギュー詰めで車に積み込む。それを2回。2回目にいったときは軽トラックで取りに来ている人がいたが、その人も10袋。フィールダーはどうやら軽トラック並みの能力はあるらしい。ただ、運んだあとによく見たらコクゾウムシが一杯床を歩き回っている。こういうところはやっぱり軽トラックがいいね。


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 20袋を田んぼの横に積んだ。2回目の帰りは5時ごろとなり、燻炭作りは明日に回すことにした。

防獣柵の被害

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 今日来てみたら防獣柵が倒れていた。前に荒らされていた出入り口付近のトタンのあたりも荒れている。台風の風かと思って今調べてみたが、勝浦の測定データで9m/s、内陸(上総亀山付近)では3m/s、原因が風かどうかは微妙である。今日は柵を直す時間がなく、高圧も消しているので、場合によっては鹿でも入ってくるかもしれない。

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今週末(10/31~11/1)の作業

 今回は農機具屋さんの指導で、色々な機械の清掃を行う予定。コンプレッサーのようなものがあるといいらしいが、今回は間に合わなかった。以前息子が持っていたものがあったが、こんなことになるとは思わなかったので処分してしまっている。
 まあ、色々なところの外し方分解の仕方の確認ということになるんじゃないかな。風圧で米を扱うことが多い米の機械は、色々なところに残りやすいようだが、ネズミの格好の餌場であり巣になりやすそう。
 田植え機やバインダーは掃除をしてガソリンを抜き、しまってあるので大丈夫だと思うが、ハーベスター・乾燥機・籾スリ機、米選機が掃除の対象である。それが終わったら農機具屋さんに紹介してもらってモミガラをもらいにいく。できるだけたくさんもらって燻炭作りもしたい。他と畑の土壌改良材である。

 野菜はおそらく順調に育っているので、間引きや収穫もやる予定。

会所農場のアウトライン

あまり正確ではないが、いろいろ話をするときに出てくるキーワードを
理解していただくために簡単な地図を載せておく。
ちょっと前に書いたもので、川水の引き込み場所が1号(現在は3号)などの
食い違いがある。
田んぼの長さが大体50m程度なので、スケールにして欲しい。
田んぼ間のいわゆる畦はもっと幅があり田んぼの正味面積は1500㎡程度である。

最近よく出てくる防獣柵は、田んぼの左側、山の麓を表している紫の線の
右側に設置してある。

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田植え前? 田植え後?

おわかりと思うが、いろいろ写真を見直している。特に写真奉行の撮ったものからあらためて紹介したりしているのだが、次の写真を見てください。

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5月4日に撮影されたこの写真、田植え直前のものだと私も思ったが、5月4日? 確か1号の田植えはすんでいたはずだ。と思って拡大してみると、

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いた、いた。小さな苗が植わっている。
別の角度から撮った写真も見つかった。

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SRI農法でやってみようなどと考えたが、苗は思うように育たずに本当に中途半端な形で田植えをしてしまった。イネたちはそれでも米を作ってくれた。来年はちゃんと育ててから田植えをすることにしよう。

エビネ

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 春頃に敷地内で咲いていたエビネだ。もともと花には興味がなかった私だが、可憐だと感じたことは認めよう。会所のあたりは人より自然が完全に圧倒しているエリアだが、こうした山野草の生育にも適しているらしい。このエビネは半日陰のちょっと湿った環境に合っているらしいが、山の開拓といってもこうしたものたちが過ごしやすい環境を損なってはいけないと思う。

測量中の1ショット

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 オートレベルはとても役に立った。世の中はすでにオートレベルではなくレーザーに世代交代しているから、オークションなどで安く買える。ただ、三脚が別売りの場合もあるので、セットものを探すか平行して手当てすることが必要だ。機械の仕組みは簡単なものだから、インターネットで使用方法を探せばなんとかなると思う。この機械と三脚だけでなく、測定するポイントに立てる定規も必要になるが、これは細い金属パイプに切ったメジャーを張り付けて作った。メジャーは百円ショップの安物でいいが、棒の長さは2m以上あった方がいいと思う。(もちろん測定する場所次第だが)
 敷地の高低を測ることは当然必要だ。しかし、水路やパイプ配管のときも活躍する。私の場合、傾斜地に逆勾配で塩ビ管を敷設したことがあったが、目の錯覚で見事に勾配を見間違え、それが原因でパイプを破損させるという結果になった。オートレベルで測り直してやり直したが。
 これから先も、色々な場面で役に立つ道具となってくれるはずだ。

造成中の1ショット

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 3月下旬のショット。ヘルメットとつなぎを着た私が映っているが、借りたバックホーに跨って田んぼの造成を始めた頃のものだ。BBQ奉行(最近は草刈り奉行に変身中)と水奉行も映っている。
 上の畑から見下ろしているが、すぐ下では1号田んぼの概形ができつつある。一見平らに見えても地面のレベルは水平ではなく、バックホーで11日くらいかけた粗造成のあと、たっぷり1ヶ月をかけても4枚の田んぼを完全に平らにはできなかった。まあ、1シーズンかけて自然の力で随分よくなったと思う。無理せず自然に任せることも必要なんだが、ついついやりすぎた自身のモデルチェンジも来シーズンは必要だ。

防獣柵の構造について(復旧版)

誤って別の内容を上書きしてなくなっていました。復旧しましたが、時間的には他の書き込みと前後しています。

 警戒していたイノシシもサルも入らず、毎日のように入っていたシカも最後には防げたようだから防獣柵には一定の効果があったと思う。ただ、防獣柵を設置しなかった箇所から入っていたらしいウサギは、かなり自由に入っていたようだけれど。 一応、今年の柵のプロセスを整理しておくことにする。
 
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 上の写真は柵の外側である。柵の左側は、「田んぼエリア」と呼んでいる耕地である。右側は敷地内の山でここから動物たちが入ってくる割合が高いらしい。このため最重要防御ラインを山の麓に設定し、柵を作った。南側の道路から北側の隣地境界まで延長は80m位、写真のように山から2メートル程度の空き地を設けて柵を設置している。
 当初は2m位の竹杭や園芸用のポールを立てて高さ1.5mの防獣ネットを張るという簡略なものだった(写真の緑色の部分)が、シカは上からウサギは下から簡単に入っている様子だったし、イノシシの侵入を警戒する気持ちから、足下にトタンを並べてみた。ただ、やっぱり高さが足りずに飛び越えるシカの侵入を防げていないし、電気柵の装置を購入したこともきっかけとなり、大幅に改良することにした。その内容は、
    支柱をかさ上げして海苔網を張り、高さを2m以上にした
    高圧ワイヤーをトタンのちょっと上と網の最上部に配線した
    外側の下に海苔網を垂らした(鹿とイノシシはこれを嫌うらしい)
もう、やれることはすべてやったという感じである。ちなみに、柵の左側に2カ所ある枯れ草(ちょっとわざとらしく置いてある)は、くくりワナを隠すものである。その後、一つは弾かれたが再設置はしていない。

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この写真は内側から見たもの。最初はまっすぐ立っていたはずなんだが、いつの間にか斜めになってよれよれになっている。支柱も頼りなく、大型の獣が向こうから力を加えたらひとたまりもない感じだ。まあ、電気のショックでなんとか防いでいるというところである。支柱については、径が27㎜くらいの鉄パイプが納屋の中から見つかり、これを土に打ち込んでそれに園芸用ポール(l=2.2m)を刺すという方法が有効だった。これだとトタンもこのパイプで固定できる。見つかった本数が少なかったのですべてそうしたわけではないが、ちゃんと垂直に立てたいところを優先してそういう構造にしてある。この柵を整備するということも来年に向けた課題である。

宴の後

「イナワラおばちゃんたちの会話」のその後はどうなっているだろう。

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ヨレヨレ~~、うちの防獣柵のようだ。

米とつきあったこれまでの9ヶ月を振り返る

 実は何度も振り返っている。しょっちゅう振り返っているといった方が正しいだろう。計画して結果を待つということの繰り返しを、いやというほど積み重ねた9ヶ月だった。自然を相手とする農業は1年というサイクルを繰り返すことが基本だが、実はもっと細かいサイクルが数え切れないほどあって、いろいろなシグナルが出されながら大きなうねりのように状況が移り変わっていくといった感じだろうか。
 毎週末に出かけていって一回りすると、タケノコが生えていたり、田んぼの水が減っていたり、草が出始めていたり、はたまたシカの足跡があったり、いろいろな現象が語りかけてくる。こちらは考えられる限りいろいろな状況を予測し、対策まで考えていくこともあるのだが、はずれることもあり当たったりもありだった。
 だけれども、大きく期待を外れた結果に終わったのは「落花生」「大豆」の二つ、ウサギを甘くみた故の失敗だったが、あとは米をはじめ何とか成果を出せたんじゃないかと思う。ルーキー・ファーマーとしては一応自信を持てる結果であった。
 企業という枠・組織の中で永年過ごしてきたが、ほとんどのことを自然との対峙の中で自分で決めて実行し、やがて成果が現実に還ってくるという農業は、全く違う世界といっていいだろう。ただ、農業を一つの生産システムと考えると、ほとんど違和感のない存在に見えてくる。もちろん自然という不確定要素だらけの事象に左右されるものではあるが、そんなことはビジネスの世界でもつきものだし、前半で書いたように状況変化を読みとって手を打てば大体はなんとかなるんじゃないかと思う。特に米作りについて考えると、田んぼを作る前半は工学的問題の解決が主であった。さて田植えのあとはどうなるかと期待と不安混じりでやってきたが、なんだ色々なことをフィードバックしながらシステムをお守りするという慣れた感覚でできるじゃないか、と終わってみて感じた。永年の経験に基づいて農業に携わっておられる方には申し訳ないけれど、ちっとも難しいものではなかった、ということは広く伝えたい。来年は台風かイノシシで全滅するかもしれないが、少なくとも今年は全くの素人が田んぼを作って米までできた。収量は反あたり3俵程度だから「やっぱり素人だね」といわれそうだが、米を作るなんていうことは浪漫の世界であり最高の道楽だ。ぜひ挑戦する方を募りたい。

防獣柵(続き)

 前回説明した防獣柵は全部ではない。敷地はおおむね三角形だが、その一つの辺を護っている柵の説明をした。三角形の他の1辺は道路に面しており、そこに10cm角くらいの金網のフェンスが設置されていた。これは以前の所有者が町から補助金をもらうような形で業者に依頼したものと思われる。
 この部分については、H=1.5mの防獣ネットを張り、小型の動物が入らないように手当てしている。下部には古トタンが並べてあり、しっかりした柵だからイノシシは防げると思う。ただ、高さはシカを防ぐには不足気味。ということで常に注意して様子を見ていたが、さすがに道路からは入りにくいのか、この部分から入ったという明確な形跡はなかった。サルの進入も警戒していたが、どうやら平気だったようだ。この柵のヴァージョンアップで最上部に高圧ワイヤーを張ることも考えていたが、今年の場合はそこまでやらずに防げたようだ。

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    元田んぼはこの向こう、シカが網を食い破っている

 もう一つの辺は隣の元田んぼとの境界である。ここはかなり古い木柵に海苔網が張ってあるというかなり貧弱な状態だった。おまけに向こう側の田んぼ跡には縦横に獣道が走っており、完全に動物の領域になっていた。この部分は、下はやはりトタン張りとなっていたので、そこから上に1.5mの防獣ネットを張り様子を見た。それまでほとんど毎日入って遊び場兼餌場にしていたらしいシカたちは、そんなことではあきらめずに防獣ネットを噛みきって入ったり、網とトタンの隙間をくぐって入ったりしていたが、私が行ったときに(異常に)しつこく夜中の見回りやロケット花火攻撃を繰り返したことが効いたか、あるいは別のところを電気柵にしたからか、稲の収穫時期の前に入らなくなったようだ。この場所については、もし動物が入って作物が危険という状態になったら、既存の柵の内側に電気柵を設置する予定だったが、今年はその必要はなかった。
 もう一つ対策を考えていたのは、田んぼエリアと屋敷周りを区分するネットフェンスである。これは道路側と同様の10cm角H=1m程度で、シカは飛び越え小動物はくぐれるという頼りないものだが、やはり居宅の方は遠慮するのか、屋敷周りの二つの畑(中と下)は意外に被害を受けなかった。トマトを一個かじられたのと、落花生をウサギにやられた程度。後者はとても悔しい。ここも高圧ワイヤーを張ることを視野に入れていたが、見送った。

 という具合に、次の対策は考えていたがそこまで必要がなかったのは幸運かもしれない。特にイノシシとサルの被害を避けられたのはありがたかった。獲物があることに気づいて懸命になると防御は容易ではない。また来年も動物たちとの消耗戦・神経戦が続くのは間違いのないところだ。今年は勝ったといっていいだろうが兜の緒は引き締めよう。

杉林の現況

 会所のあたりは終戦後に開拓されたと聞いている。当時がどういう状態だったかははっきりわからないが、すでに80歳を越えているご近所さんから聞くと、ろくに道具もない中で、樹を切り根を掘り起こして開墾するという作業を延々と積み重ねたということだ。

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    田んぼ造成中の頃、ゼロから始まったんだと感慨にふける今

 時々田んぼエリアを撮っているので、山の上の杉は何度も映っているが、あの樹(本当は2本、双子杉と呼んでいる)は開拓前から存在したものだろう。今の杉林は、田んぼの方からみたときにあの双子杉の向こう側の一角にある。植えた後ほとんど手が入っていないようで、鉛筆のお姉さんくらいの細い杉がかなりの密度で植わっている。そんな状態だから足下には直射日光も差し込まず、植物などもほとんど生えていないから状態の悪い杉林そのものといっていい。

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    誰か宮澤賢治の世界の写真だといっていたが、本当にその通り、写真奉行の腕前は確かだ

 だから、杉の間伐あるいは全て伐採を行い、もうちょっと生き生きとした状態にすることが当面の課題だと思っている。

黒米の収穫

 まだ会所農場を手に入れる前、横浜の家の屋上でカミサンが細々と古代米を作っていた。左官屋の舟や野菜用のプランターを並べてやっていたのだが、最初に手に入れた籾を元に、子孫を翌年播くということを7~8年続けてきて、今年は3号田んぼの4割くらいに植えてみた。
 最初は頼りない苗だったが、いつしか先に植えたコシヒカリを追い越して元気に育ったのには驚いた。ただ、収穫量はたいしたことなく、反あたりで2俵程度=15㎏にとどまった。先に処理したコシヒカリがぽつぽつ混じりながらだが、できあがった黒米は漆黒でこれまでになく立派な米だった。ただ、それには理由があった。黒米の籾すりをしたときのくず米をみると、大きさの小さいものや細くて色が茶色のものばかりである。これまでは特別選別をしていなかったから、こんなものを含む不揃いの黒米だったわけだ。米選機よりもちょっと細かい篩のようなもので減らせばいいかもしれない。ついでに普通の米も、この間実験したときのようにはねられたもの全部ではなく、それをある程度選別すれば品質的に優れた(?)くず米になるんじゃないだろうか。
 なんて考えながらインターネットを探してみると、中米を選別する道具があるらしい。やっぱりもったいないと思う農家はあるんだろう。ただ、高い金を払ってそんな道具を買うのもねえ。

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    ぽつぽつ混じっているのは籾すり機で混入したコシヒカリ
    この黒米を普通の米またはモチ米に少量入れて炊くと赤飯になる

横浜直売所(10/27)

昨日は本当の嵐になり、直売所も開店休業。
今日は一転して秋晴れになりましたし、
本日も直売所を開店することにしました。
どうぞご利用ください。

販売品目
古代米(黒米・もち米)
カブ、ラディッシュ(赤・白)
小松菜、シュンギク、水菜
ナバナ(間引き菜)、大根(間引き菜)
サトイモ、サツマイモ

大鹿

 昨日の日曜日、横浜に帰るために走り出すと、
300メートルほど先の分校跡(休みの日は蕎麦処)のあたりで
目の前をオスのシカが横切った。
メスや小鹿はしょっちゅう見るが、立派な角を生やしたオスジカは
はじめて見た。明るいライトと音でこちらの接近はわかっているはずだが、
急いだりあわてる風はなく堂々と道を横切っている。
カミサンは「ぶつけちゃえば」と気楽にいうし、
こちらもシカにはやられっぱなしだから同じような気持ちも浮上していたが、
かなり大柄でケンカをするとこちらの被害も相当なものになりそうだったから、
そんなことはできっこない。

それにしても角は立派であった。ぜひともくくりワナにかかってほしいものだ。

沢水水源地の現況

 土曜日に雨が降ったのに沢水の出具合は大したことない。1号田んぼから直接4号に流れるようにしているが、4号にはさっぱり水がたまらない。水源地に行って様子をみた。予想通り泥がたまっている。緑の金網で取水口を囲ってからメンテは少し楽になったが、根本的な対策を講じていないのでちょっとたつと底に泥がたまり、取水口の篭には落ち葉などが付着する。
 
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 写真で左上から右下のほうに走っている木の下側が堰。右上のほうに水が流れ出るパイプが見えている。手前側に水がたまるのだが、実際には泥がかなり堆積している。緑色の網の中にパイプの取水口を囲む篭が隠れている。泥水の中のこの篭は半分ぐらい泥に埋もれていて、掃除をすると水の勢いは増したが、どうもパイプの途中が堆積土砂か何かで狭まっている感じである。燻炭作りの次は、堰の盛換えや沢水配管の修正かな。
 

燻炭器購入

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 土曜日の夕方、鴨川のカインズホームに出かけて燻炭器を買った。手荒く扱われて本体も煙突もゆがんでしまったものしかなく、取り寄せになりますというので、また来るのは大変だからとその現品を買いたいと申し出た。どうせ売り物にはならないだろうと言うことで半値からスタートしたが、2割引以上は下げない。結局1280円に対し1000円ということになった。まあ、薄い亜鉛引きの鉄板だから、えいやっと押し込めば問題なく組み立てられたが。
 
 他にモミガラ袋も購入した。もしかすると、次の土曜日にはモミガラを入手できるかも知れない。

横浜直売所(10/26)

天気があまり芳しくないようですが、直売所は開きます。
このところ葉菜を中心に成育がよく、品物もある程度の量はご提供できます。
10時前くらいから開店となりますので、どうぞお越しください。

明日の品目
古代米(黒米・もち米)
カブ、ラディッシュ(赤・白)
小松菜、シュンギク、水菜
ナバナ(間引き菜)、大根(間引き菜)
サトイモ、サツマイモ

こんなところです。

収穫・野菜編(10/25)

 今朝の予報では曇りで時々雨模様というものだったが、全然雨はやまない。仕方ないので雨合羽を着て畑に出る。私の守備範囲は上の畑の間引きだが、どれも成長が著しくて二十日大根などは1週間で相当大きくなり、間引きなどではなくちゃんとした収穫になってしまった。あとは山東菜とミニ白菜を間引いて、田んぼの方の空きスペースに定植した。
 
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 先週とその前に2号田んぼに植えた葉菜(白菜や山東菜)は、何とかほとんど根が着いたようだ。ただ、元の上の畑の苗に比べると成長は遅い。根が張るまではこんなもんかもしれない。
 
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 勘定奉行は他の畑で収穫をしていた。中の畑も好調でカブは立派に育っていた。その他の収穫としては、チンゲンサイ、水菜、小松菜、春菊など。
 
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 午後からは納屋で収穫した野菜の整理だ。9月頃から野菜に力を入れ始めた効果が出てきて、家に持ち帰る量はかなりのものになってきた。先週は帰宅後に勘定奉行が直売所の準備で野菜類をパッケージしたりして2時ごろまで掛かったそうだが、今週は雨も降っているため二人がかりで準備をした。今週もまた相当な量である。

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くず米を精米してみた

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 籾すりしたあとに米選機という機械を通す。これは大きさが基準以下の米をはじく仕掛けだ。おそらくできあがりの5%以上10%未満くらいははねられている。どう考えてももったいないと思う。前回は、選ばれた米にも青米が混じっていたが、はねられた米はほとんど青米だった。重さはおそらく6キロ程度。

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 これを精米機に入れてみた。普通の米よりもちょっと時間が掛かるようだが、青米ばかりだからだろう。40分くらいしてようやく白米になった。糠は緑色である。米はちょっと小さめだが白くてきれい。

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    糠は緑色
 
 さっそく炊いてみた。炊いたときのにおいは新米そのものである。できあがりはちょっと粒が小さめであること以外は普通。食べてみると粒が小さいせいか、プチプチとした感じは少し弱め。ワラのような新米のにおいがちょっと強すぎるような感じだが、問題なく食べられる。おいしいという感じではないが、捨てるにはもったいない。さて、5キロのこのお米どうしようか。

会所(10/24)畑仕事

 午前中はなんとかもったが、昼前から雨が降り出した。やむかと思ったがほとんど降りっぱなし。屋外での作業はわずかな時間のみになってしまった。その間に片付けた野良仕事は、ネギの定植とサトイモ掘りくらい。ネギの苗は自分でタネから育てたもの、前の畝たてをしておいた場所に植えた。
 
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 サトイモは結構植えてあるが、ちょっと葉っぱの色が黄色くなりかけたものを選んで掘ってみるが、あまり育っていない。もうあまり変わらないかもしれないが、本日分は3割程度にとどめた。午後は納屋の中でサトイモの整理。葉と親芋と子芋を分けている。私はどちらかというと嫌いだったが、結局どこも食べるらしい。さっきさっそくおでんに入れて食べたが、なかなかうまかった。

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沢水取水部分の改良について

マイクロ水力発電の情報収集をしていたら、とても興味深い内容のHPに出会った。取水方法の検討用という副題がついた資料だが、当方の懸案事項である沢水の取水堰周りの改良に役立つ内容である。特に「ゴミよけ装置」の構造がとても参考になる。

これを収録しているのは石川県の会社「株イズミ」で、ナノ・ピコ・マイクロ水力発電に特化している会社のようだ。扱い商品は基本的に海外のものだが、向こうではかなり進んでいることがわかる。

ゴミよけ装置だが、自作も可能なようだ。堰の造りかえも前提にはなるが、メンテ間隔はかなり広げることができそうだ。ただ、依然として微細な泥が堰の底には溜まるので、これを取ることが主なメンテ事項になる。

ミニ水力発電

私の敷地は川に接しているのだが、川の所有者は誰なんだろう。世の中ではエコロジーの時代らしくなっていて、太陽光や風力を利用する発電装置も次第に実用レベルに近づいているのかもしれないが、小規模水力発電という軸で考えると脇の川も使えそうな気がするのである。
今年は田んぼの水の9割を沢から流れてくる水でまかない、残りの不足分を農事用電力で川から揚げたが、1時間に風呂桶一杯分程度の水が定常的に出てくればだいたい間に合う程度ではないだろうか。それは小規模発電の利用目的には合いそうだ。そんなことも研究課題に入れておきたい。

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山をなんとかしよう

 今年の2月から、基本的に田んぼに力を入れてきた。勘定奉行の領分である畑には田んぼの2割程度の力しかかけられなかった。本当は獣害対策という別の軸があることは何回もいっているが、それも併せて考えると、田んぼ:ケモノ:畑:その他=4:4:1:1というところだろうか。

 一段落した今いろいろ計画を練り始めたが、これまでの延長の田んぼばかりではなく、山のエリアの開発もメニューに入れようと思っている。前にも整理したことがあるが、敷地の半分は山を含む傾斜地になっており、孟宗竹が密集した竹藪、これも間伐が必要な杉林、雑木林、それに岩ツツジが植えられた斜面となっており、いずれも樹木や竹が密集した状態で、荒れているといわざるを得ない。一部にエビネなどの山野草が生えているエリアもあるが、全体的に大鉈をふるって、少しは日が射し込み風が通る環境にしようと思っている。
 タケノコは現状でもずいぶん穫れるけれど、竹藪の広さはかなりのものであり、手を入れれば相当な収穫は期待できる。先住者さんから引き継いだ椎茸のホダ木はもう寿命を迎えているので、雑木林の間伐材から次の世代を作ることも必要となっている。ということで、生産力の拡充というところが一つの眼目である。
 また、山のエリア全体がケモノたちの領分になっているという現実がある。今年作って一定の成果を上げた防獣柵は、山と田んぼエリアの間に設置している。今年は山までは手が回らなかったというのが実状である。だから、山をもっとすっきりさせてケモノが居づらくなるように整理して、こちらの手に取り戻すことも大きな目的だ。
 会所から清澄にかけては山蛭の名所だが、血を吸われながら蛭をばらまいているシカの行動範囲と蛭の居場所は一致するのである。今年の防獣活動で耕地からシカの居場所をなくしつつあるので、結果として山蛭もみなくなりつつある。それを山まで拡大するのも目標とするところだ。

 ということで、3月の稲作起動までは、時間があれば樹を切り、竹を切りということになる。切った竹や樹はやっつけ仕事で作った防獣柵の補強材に使う予定。もちろん、田んぼも畑も放り出すわけにはいかないが、ゼロから始めた今までとは違うだろう。

米を食べて思うこと

今まで新米も当然含めて日常的に米は食べてきたはずなんだが、
自分で作った米を食べるということの充足感は、なんだかなにものと比較し難いし、
なにより、とてもうまい。

一箸一箸口に運んで粒を数えるように味わうと、
ああ日本に生まれてよかったし米を作れてよかったとしみじみ思うが、
どうやら私のDNAには米を作るという因子が編み込まれているのに違いない。

イナワラおばちゃんたちの会話

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(ボスらしきおばちゃん)
みなさーん、今年もゴクロウサマでしたぁ
でも、みんなオツカレのよーねっ
元気だしなさいよぉー

(ちょっとコワモテタイプ)
そーよ、なんだかろくにヒリョーもふらないんだもんねー

(付和雷同型)
そーそー、土だってゴツゴツだったし、水呑むしかなかったわよー

(理屈っぽそーなタイプ)
水だってずいぶん冷たかったわよ、上からは日が照るし足下は冷たいし、
神経痛になりかかったわぁ

(若奥さんタイプ)
あたしの周りなんか草だらけよ、栄養だってとられちゃうし、サイテーよ

(へそ曲がりタイプ)
あらそーなの、こっちの方はオジサンが変な道具で草を取っていたわよー

(若奥さんタイプ)
えーっ  
それってエコひーきじゃないのー、ひどいわねー。
でも、その割にお宅のオコメちゃんたちは育ちが悪いんじゃないかしら

(へそ曲がりタイプ)
ちょっと、酷いこというわねー。
うちのオコメちゃんたちは、数は少なかったけど一人一人は優秀だって
ハーベスターを通るとき聞こえたわよ

(ボスらしきおばちゃん)
まあまあ、そんな内輪もめはやめなさいよー。
農場の人たちは「おいしい」って喜んでいるみたいよ。
みんな元気なオコメちゃんたちを立派に育てたんだし、
イノシシにもやられなかったし、今日はお祝いよー。
ぱーっとやりましょう。

(付和雷同型)
そーそー、みんながんばったよねー。お祝いお祝い。
水でも一気に呑みましょーよー

(みんな)
えー、水しか出ないのー

以降、集会は夜更けまではてしなく続く

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青米

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    ちょっとわかりにくいが、青米混じり

 3回目の米には青いものが結構混じっていた。4号田んぼは、一部1ヶ月遅れで補植した部分もあったから、完全に熟し切っていないものがあったということだろう。調べてみるとこの「青米」はなかなかいいものらしい。新米らしいニオイはこの青米が発していると言う話があったりして、概ね青米が混じっているほうがうまいという意見が多い。この青米も、精米すると白くなるので全くその存在は判らなくなってしまう。

 食味についていうと、1回目と3回目が同程度にうまく、2回目がちょっと落ちるという感じである。これで見る限り、天日干しのみの方が旨味が強いように思える。2回目は、雨の隙間の一瞬に脱穀し、含水率29.7%から17%まで24時間も乾燥機にかけたから、仕方ないかも知れない。

 2回目の米が行った方には申し訳ないが、来年にフィードバックしてうまい米作りをやろうと思うので、お許しの上来年を待って欲しい。イノシシにやられなければ倍以上とれるはずだ。

次の週末の仕事(10/24,25)

 冬野菜に追いかけられてはいるが、今度の週末くらいは少し余裕を作ろうと思う。といっても現地に行くとあとからあとからやることは押し寄せそうだが。
 やらなければいけないのは、一応種まきと定植ですべて埋めた2号と3号田んぼの確認だ。今週は好天に恵まれすぎているから、つかない白菜や山東菜があるに違いない。それらを植え直しする必要があるだろう。畑の野菜たちはかなりの勢いで成長しているので、間引きは引き続き必要である。この前の日曜日の午後は午後から始めた籾スリが終わってから勘定奉行が間引きを始めたが、後半は真っ暗になりヘッドライトを着用しての作業だった。私もサーチライト並みに明るいLEDライトを持って照明係をやったのだが、もう結構詰んでいるからじっくり選定して間引かないと肝心の本番の出荷に悪影響が出そうな状態だ。まあ、この仕事は月曜日の直売所に出す都合から日曜の午後の仕事である。
 土曜日の夕方は、このところ行っていなかったカインズホームに行ってみようと思う。籾ガラを入れる袋と燻炭を作るときの煙突を買うつもり。籾ガラをもらうという話も農機具屋さんが進めてくれているはずだ。ステーションワゴン(フィールダー)で運ぶしかないが、何往復もしてできるだけもらって、田んぼエリアに敷き詰めたい。
 あとの1日半、前回できなかった測量だな。学校や仕事で無縁ではなかった測量だが、実は全くわからない。田圃を作る前の高低はオートレベルさえあれば何とかなったが、平面測量はやり方を認識しておく必要があるだろう。
 考え始めると、9月の末に整理したように田圃だけでも山ほど項目があり、他も含めればじっとしていられない位なんだが、たまにはのんびりもいいじゃないか、というところだ。

冬野菜 その後

 米以外でも働いている。田んぼの後については、まず3号田んぼが先行して種まきなどをやっており、その状況については一度整理しているが、2号田んぼについても植え付け・定植を進めている。
 
 2号田んぼは、
   畝1(約50m) チンゲンサイ/ほうれん草
   畝2(約50m) 山東菜
   畝3(約50m) 白菜/山東菜
   畝4(約50m) 白菜
   畝5(約50m) 白菜
      畝4、畝5の白菜は先週定植、先生から今からでは結球しないといわれたので
      山東菜を植えてみた。
      
 3号田んぼについては一部既報だが、今回の週末に(*)部を実施
   畝1(約50m) タアサイ
   畝2(約50m) タアサイ
   畝3(約50m) ビタミン菜
   畝4(約50m) しろ菜、春菊、野沢菜 (MIX)
   畝5(約50m) (*)ほうれん草予定
   畝6(約50m) (*)ほうれん草予定
   畝7(約50m) ほうれん草
      そんなにほうれん草を植えてどうするの? という感じ
      大根も白菜もそれぞれ相当量が育っている。
      
ということで、この2枚の田んぼのほかに上の畑でざっと300平米余、、それ以外にもちょこちょこ植えているので、大体1000平米くらいで冬野菜が育っている。先週にも間引いたばかりだが、今回もひと山間引き菜が出てきた。この調子だと当分の間、間引き菜ラッシュになるんじゃないだろうか。

横浜直売所(10/19)

今週はいつもどおり月曜日開店です。
先週に続き間引き菜が大量に出ます。
カブと大根です。
はつか大根(赤・白)、水菜、レタスなど

それから、古代米(黒米)を出します。
使用法は店主にお聞きください。

三回目の稲刈り(整理)

 今回は約6畝の田んぼの稲だ。一応、籾の状態で129.8Kg、玄米の状態で95.6Kgとなった。身が入っておらずに脱穀機でもとれないもみがかなりあった。1回から3回までの総括は追々にまとめよう。

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    大事な米がどんどん減っていく籾すり作業

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    若くて青い米がかなり混じっている、精米すると普通の白米になったが

水分計

 ありがたいことに、欲しいと思っていた水分計をご近所さんからいただいた。最初は使えなかったが、電池ケースの端子の一部に漏液で錆びた痕があり、ここを削って入れ直したら使えるようになった。ただ、説明書はあるが使い方はよくわからない。いろいろやっているうちに、今回の天日干しの結果として「含水率=16.5%」ということが判り、乾燥機の使用は見送り籾すりから始めることができた。これで、米の出来具合にかなり影響しそうなポイントをチェックすることができる。

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脱穀完了 (10/17)

 全ての脱穀が完了した。土曜日に降るということだった雨は夕方にずれ込み、朝から始めて午前中に終わったのでうまく乾燥した状態で籾になったと思う。ただ、量は少なかった。稲束は1回目と2回目の合計くらいあったが、できた籾は5袋半程度。1回目2回目とも4袋程度だったから、8袋くらいあるんじゃないかと期待していたが、それは簡単に裏切られた。更に、籾も青いものが結構混じっているので、籾すり後米選機にかけたときに大量にはじかれるのではないかと思っている。
 田植機も結構やるじゃないかと一時期評判がよかったが、これじゃ手植え&一本植えでやる方がいいと思い始めているが、それはまた考えよう。
 
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 稲藁が相当出たが、こんな風にしてみた。暗い中でみると人が集まっているようでなかなか愉快である。多くはなかったが、米を育てた功労者達である。来年の次、再来年には肥料として役に立つだろう。

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明日(10/17)の仕事

 先週最後の稲刈りを終わらせたので、それを脱穀して籾すり機にかけるという仕事が明日のメインである。心配した天候の悪化は夕方以降になりそうなので、十分天日で乾燥が進んだ状態の米になりそうだ。あとはハクサイなどの定植が300~400株分ある。巻かないハクサイだが。
 先週300株程度定植した白菜については、雨がほとんど降らなかったようだからついているかどうかには不安がある。それの補植もやらなければいけないかも知れない。
 
 日曜日は天気がよくなるようだが、田んぼの位置測量をっやってみようと思う。来年に向けたレイアウトの見直しの準備である。まあ、不測の事態がなければ比較的のんびりした週末になりそうだ。

柿が

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 屋敷の横、椎茸のホダ木置き場のそばに柿の木があるのは知っていた。私はあまり興味がないのだが、わざわざ渋柿を買って干し柿を作るほど柿好きの勘定奉行が、柿の実がなっているのを見つけた。あまり執着のない私は脚立を運ぶのを手伝った程度だったが、そのあと枝を払いながら予想以上の実を採ったらしく、廊下に干してあった。
 食べてみると甘柿。このあたりではサルにやられると思っていたが、さすがに家のそばの木まではやってこないらしい。少し木も弱っており、枝も余分に伸びているようなので、冬までに枝をちょっと払って来年に備えてみようと思う。

バッテリー上がり

 昨日の夕方、駅に到着して「ちょっと迎えにきてくれないか」と頼んだのだが、ややあってから携帯に電話がかかり、エンジンがかからないという。仕方なくバス利用で帰ってからチェックしてみたら、バッテリー上がりである。バッテリーはまだ交換後1年未満、特に消し忘れのライトなどもなく原因は不明。ホームセンターに行きたいと思って迎えを頼んだのだが、ホームセンターに歩いてバッテリーを買いに出かけることになった。充電器はあるのだが、農業機械や電気柵用のバッテリーがある大多喜常備品となっている。
 一番近いケーヨーD2ではLタイプのバッテリーは売り切れ、1年とまだ劣化には早いし、同じ値段で充電器を買うことにした。その後、息子が所用で休んでいることが判明、車できてもらい家に帰ったら「オートウエーブ」のチラシに、3980円の2割引となっているのを発見。充電器と重複するが、これも買うことにした。
 そんな調子でうろうろしていたら、8Aと大きめの充電電流を流し込む機械のおかげで、上がったバッテリーは無事復旧。新バッテリーは補欠扱いで出番を待つことになった。ぼろい車が何台もある時にはこんなことはなかったが、油断というヤツだろう。

豆類の植え付けについて

 この前、ご近所の先生から白菜などの植え付け時期についてアドバイスをもらったとき、豆類についても教えてもらっていた。今頃豆を植えると順調にどんどん成長するが、そのあと霜が降りたときに駄目になってしまう。11月の霜が降りる頃に植えれば、苗も寒さの中で成長は遅いけれど強く育つのだそうだ。いちいちなるほどと思う指摘である。

間引き菜

 上の畑(元落花生畑)の大根やカブがかなり育ってきた。間引かないと大根やカブの形も悪くなるということで、延長50m分ほどを整理したが、相当な量の菜が獲れた。一部はぬか漬けに絶好の小さな大根やカブもできていた。いつものお得意さんだけではとても捌けるような量ではなく、カミサンの知り合いの方も応援(購入)に駆けつけてくれたようだ。が、まだまだ残っているので、今週は間引き菜特集である。もともとは肉食動物に近かったが、この頃は180度モデルチェンジをしている。が、オクラだけはどうも苦手である。

害獣対策を振り返って整理する

 土地建物を購入する前に野生動物が出没するエリアだと聞いてはいたが、農業をやろうという意図を持って入植すると、その脅威は並大抵のものではないと感じるようになった。まあ、作物がない段階ではこちらに実害はあるわけではなく、道路でシカをみたりすると「なんだ、かわいいじゃないか」と思うし、あるとき田んぼの畦のところにいた子ウサギを捕まえたが、あまりにかわいいので解放した。だが、そんなシカやウサギ、まだ実害はないけれどサルやイノシシが、現実的な敵として存在している。
 
 最初の被害はイネの苗だった。育苗箱に植えて田んぼに並べておいた苗の頭がまとめて切り取られていた。現行犯逮捕はできなかったが、これはシカの仕業だったと思っている。イネはどんどん分けつするし、結果的に苗を食われたことのマイナスは顕在化しなくて済んだが、味を覚えたらしいシカたちはその後も頻繁に田んぼに植わってからあとのイネを食べていた。これも分けつするから大丈夫と思いたいところだが、ズカズカ田んぼに入り込むものだから、イネが倒れたり根が浮いたりという障害があり、部分的ではあるが収量減につながったりしていたようだ。
 次の被害は畦豆である。畦には大豆を植えるのが定番と聞いて直売所で在来種と思われる大豆を求め、田んぼの周りに播いたのだが、ちょっと大きくなると消えてしまう。結局一株もないという状態になってしまった。相当な量が姿を消したのでシカじゃないかと思ったが、ご近所情報ではウサギが犯人だろうとのことだった。2匹の子ウサギをつかまえて逃がしたんだから、少しは遠慮して欲しいんだが。
 
 今年実害が最も大きかったのは落花生である。5月頃だったと思うが、上の畑(320平米くらい)に、落花生(半立)500株を植えた。それが食害を受ける。かなりの量があるのでシカではないかと考え、ネットを張るなどの防止対策を講じたが、ほとんど効果がないままかなりの割合で苗が裸にされてしまった。
 途中、ご近所さんのアドバイスで、侵入元である山側に近い株を、もっと安全な場所に植え換えるなどをやってみた。元の畑の残りはその後全滅する。移したのは正解だったと喜んでいたのだが、収穫が近づくこの頃になって、植え替えた株が食害を受けてしまった。結局、無事に残っているのは1割程度だろうか。米の次に期待していた落花生が全滅に近い状態となり、豆好きな私としてはとても残念で、来年は負けないぞと対策を考え始めているが、檻の中で栽培するしかないだろう。この犯人はノウサギだと思われる。 
 栽培しているものについての他の被害は軽微である。いまのところ、落花生の第2期の被害を例外として屋敷周りの畑には入って来づらいようで、トマトをかじられた程度。
 勝手に生えているもの、例えばタケノコについてはイノシシやサルの被害があったが、結構な量があったので人間にも回ってきた。タラの芽はほとんどシカにやられ、人間用はほんのわずかしかなかった。
 
 近所では、サルにカボチャをやられたりイノシシにサツマイモを掘られたり、田んぼ1枚がサルの大群におそわれたりといった被害がしばしばあると聞こえてきている。そんな中で比較的被害が軽微で済んだことは幸運だったかもしれない。しかしそんな話を聞いているから、いつも警戒は怠らなかった。柵についていえば、最初に獣害用ネットを張ってからあとも、イノシシ対策として足下にトタンを並べたり、鹿対策としてネットの高さを海苔網でかさ上げしたり、イノシシとサル用に高圧ワイヤーを張ったり、鹿とイノシシ対策として柵の外側に海苔網を置いたり、という具合に防獣柵については常に機能向上を図ってきた。また、基本的には週末しかいないため、いるときはロケット花火などで威嚇を怠らなかった(どうやら傍目には遊んでいるように見えるらしい)。取り越し苦労もあったかもしれないが、ずっと住んでいる人だってやられるくらいだから、こちらの緊張が切れたらやられると思っていた方がいいだろう。まだくくりワナは具体的効果を発揮していないが、一段落した感のある今、これも役に立つように考えよう。今週末は弟たちが豚肉の塊を4個購入してきて、BBQグリルで焼き豚を作っていたが、イノシシの肉はその格好の素材である。シカでも文句ないが、ウサギはちょっとかな。
 

4号田んぼのイネ刈り(終了)

 台風のあとで足下は悪かったが、半分くらいはバインダーが使えたので、2日掛り(正味1日くらい)でイネ刈りを終えた。この4号のみが田植機で植えた田んぼである。5月末、はじめて使った田植機はどうにも様子がわからずに、蛇行したり間隔がバラついたり、欠落株が非常に多かったりして、ちょっとがっかりしたのであった。そのせいか、実はもっとも面倒をみなかった田んぼである。確か2回程度は草取りをしたが、比較的きちんとやった1号に比べると手を抜いている。田んぼは正直で、ここでは雑草がかなり幅を利かせている。特にひどいものは「タマガヤツリ」で、これが生えて大きくなっているところでは、イネは大きく影響を受けて穂はほとんど未成熟となっている。
 もう一つの4号田んぼの問題は「ウサギ」である。田んぼの北側隣地境界に接するあたりは、土を削り取れない部分が残り、実は草取りもしなかったエリアだが、1.5mほどの幅でイグサや茅類が密生しており、その中にウサギの糞が1mおきぐらいに山になって残っている。毎夕方・毎晩、このあたりにウサギがいるのを見かけてロケット花火やパチンコで追い払ったものだが、これを見る限りはウサギの巣状態だったといってもいいい。そのあたりのイネは食害にあって穂のほとんどを失っており、残っている穂も青いままのミヨシである。

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 ということで、ちょっとみるだけでは穂も多くて順調に思えた4号田んぼも、なかなか状況は厳しそうだ。オダがけの長さでは1号から3号の合計程度あるが、その実績(精米で120Kg)を上回る収量はあまり期待できない。刈る前は180Kg位いくんじゃないかと気楽に予想していたんだが。
 
 昨日の夕方は、他の仕事が一段落してから日没までの1時間程度で、稲刈り終了後の4号を耕耘し雑草などを種子ができる前に鋤込んでしまおうとしたんだが、実はもう少しでウルトラポチを潜らせるところだった。田んぼ用の車輪用アタッチメントをつけずに手抜きをしたのが原因。水が残っていたあたりで自重でめり込み始めた。そのため、田んぼの耕耘を3分の2くらいで中断し、今度はウサギの巣を片付けようと北側を耕耘し始めたが、イネ科の雑草はかなりしぶとくロータリーに絡むため、これも中断を余儀なくされた。仕方なく刈払い機で延長60m幅1.5mの草を刈ることに。これは日没後の作業となり、ヘッドライトが大変役立った。(なお刈払い機はビニール紐使用、金属刃では危なくてそんなことはできない)

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    足場が悪いためバックで進んでいたのだが・・・

 害獣の脅威を感じながらだったが、何とか稲刈りは終了した。あとは来週末の脱穀から始まる一連の作業で生れて初めてだった今年のイネづくりは終わる。田んぼ造りの最初から今までずっと、時間との闘いというかタイミングを見極めることの連続だったが、意識としては心地よい緊張の連続だったと思う。収穫量を考えると色々反省点もあるのだが、これ以上を望んでもきりがない。反省をフィードバックすれば、来年はきっともっとよくなるだろうし、こんな自然とイネを相手にする一年を繰り返すのはとても面白い仕事であることは間違いがない。ということで、来年に向けて行動開始である。

レースの葉

 このところイネの方に目が向いており、当然作業も傾斜していたため、野菜が手抜き気味である。一つの例がこれ。
 
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 ブロッコリーの葉がレースのようになっており、虫は両側に引っ越したようだ。無農薬だから見つけて殺すという方法に頼らざるを得ないが、そろそろ木酢酢などの研究を始めてみようかと思う。もちろん買ってもいいし、納屋の中には昔のものもあるが、燻炭や炭造りにも挑戦するので、自製のものを使ってみたい。

電話回線の故障

 先週のある日、平日で誰もいないはずの大多喜の家から携帯に電話がかかった。手間取って電話に出られなかったのでかけ直すと、1回の半分くらい鳴って切れてしまう。何度やっても同じである。一応、水奉行の携帯(AU)に電話をかけるとつながらないため、おそらく彼が行っているだろうと推定された。やがて、もう一度向こうから電話がかかった。やはり弟からで、どうやら台風襲来に備えてスクーターで雨の中を出かけていったらしい。
 電話の方は、こちらから掛けると切れてしまうが、向こうから電話を掛けるとそれは大丈夫ということになる。5時を過ぎると録音受付のみになる不親切な113に翌日電話を掛けたが、おそらくよくあるトラブルなんだろう、先週の土曜日に現地に修理に来ることになった。
 当日、NTTの工事担当者はきてすぐに保安器周りをみて、ほぼ即座にそれを交換。修理完了となった。元々ついていたのはグレーの古い型で、ベージュの6号保安器というものに交換された。しかし、日に焼けたような色で新しくなったという感じではない。電話とADSL共問題なし。
 
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サツマイモも結構獲れた

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 米ほど派手に取り扱わないが、サツマイモも結構順調に獲れた。まだ掘っていないものも加えると100キロくらいにはなっていると思う。今日、直売所用の芋を洗っていたらご近所さんがやってきて、「ツルもろくに出ていなかったからとれねーんじゃないかと思っていたが、立派なもんだ」と、一応誉めてくれたと受け止めよう。何でも今年は雨が多かったため、ツルばかり伸びて獲れないところが多かったらしい。
 この芋、色もきれいだが焼き芋にすると絶品である。自画自賛。

2号田んぼの畑利用

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 3号に続いて2号田んぼも耕耘と畝たてをやった。ここには白菜を定植することにしている。昨日と今日で2畝半植えたが、近所の大先生の話では、冷え込みが厳しい会所地区では、種まきなどは寒冷地並みで考えないといけないらしい。白菜はもう結球しないよといわれた。だけど霜が降りたらおいしくなって漬け物にぴったりだよ、と慰められた。来週、残りの半分に植えなければ。ただ、あまりにもたくさんになるため、他の候補を検討中。
 

元気な沢水

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 土曜日には、その前の台風にもかかわらずチョロチョロしか出ていなかった沢水だが、水源地に行って掃除(泥さらい)をやったら随分ましになり、更に半日ほど経ったら凄い音を立てて流れるようになった。きっと配管内の泥や異物を押し流したのだろう。
 いつもの「6リッターの洗面器を満たす時間」で計測すると5.2秒、1時間あたり5立米だから立派なものである。湛水し始めていた1号田んぼは満水になった。昨日の夜偵察にいったら、エビがみんな田んぼの方に移動していた。沢水は温度が低いからなあ。

4号田んぼ稲刈り(続き)

昨日に引き続き4号田んぼの稲刈りを行った。山は越していたし、バインダーを使ったのでまあまあ楽な仕事。1ヶ月遅れで補植した部分を多少残した。オダガケの総延長は40m、ちょうど1回目と2回目の合計とほぼ同じである。収量はどうだろうか。

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上の畑から田んぼを見下ろした。1号田んぼは再度水を張り始めている。沢水は先日の台風の影響で絶好調、5立米/毎時程度。ポンプで揚げた川水と同程度である。

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ついでに上の畑、白菜などの苗がどんどんできつつある。大根、カブも。

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4号田んぼの稲刈り開始

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今日は一番広い4号田んぼ(6畝強)の稲刈りを始める。台風18号の雨はまだ影響を残していた。もともと低かったところには水が溜まっており、こんなところにバインダーを入れることには無理がある。一応ぬかるんでいるところを手で刈り、条件がよくなってきたらバインダーを持ち出すことにした。

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午前中と午後の半分位手で刈ったところでバインダーを使ってみた。若干水が溜まっているところもあったが、扱いには慣れてきているせいか、ほとんど失敗もなく順調に刈り進んだ。

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機械の出番が遅かったため全ては刈れなかった。残りは大体4分の1=150平米強だと思う。残っている西側には1ヶ月遅れで補植した部分もあり,明日続きをやるが来週末まで1週間遅らせる部分も出てくる可能性がある。

気配

 今日は会食があり帰宅したのは10時ごろだったが、何となく気になってそれから出発して会所農場にやってきた。平日の夜に横浜からこちらに向かうのは最も早いパターンで、途中コンビニに寄ったけれど1時間5分で来てしまった。
 さっそく見回ると、川への出口のところの柵の出入り口が開いている。さらにその周辺のトタンもめくれていた。どうもケモノが出入りした形跡がある。

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 明日から刈り取る4号田んぼをみてみたが、局所的には荒れたところがある。嵐のせいかもしれないが、イノシシか鹿などの大型の獣が入ってなぎ倒したのではないかという気もする。明日の朝から刈り取るのだが、今晩は何とか無事に済ませたい。一応、出口の外に網を敷いて置いた。

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