定年後・田舎作って・コメ野菜

定年に到達した2008年末、房総半島大多喜町に山と耕作可能地が揃った素材を購入し、2009年初めから畑と田んぼを作り、半田舎暮らしとほとんど経験がなかった農業を始めた。2010年には農業従事者として認められ、農地も自己所有となる。更にご近所の畑を借り、規模を拡大して農家の仕事にあたっている。コメも野菜もやっており、週末農業の限界も感じていたが、2011年末に40年続けたサラリーマンを辞め、専業農家に脱皮した。穫れた作物は横浜の家の玄関先で販売、配達もやっていたが、古希を迎えたこともあり、2019年春に毎週の直売をやめた。不定期の直売と宅配便利用のコメやイモ類の販売に移行している。

2010年01月

洗い池にいた生き物

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 野菜などを洗うトロ函を洗い池と呼んでいるが、ここに小さな生き物がいた。どこかでみたヤツだと思ったが、「不思議な生き物 」で紹介したゲンゴロウの幼生だと思われる。土曜日に見つけてこれも大きい池に移したが、その後もまた増えている。もしかしたら今現在どんどん孵化している可能性もある。
 そういえば、干上がりつつある1号田んぼに大量の卵が産み付けられていた。これも帰り際にすくって池に移したが、これまで入れた量の倍程度はあったようだ。ゲンゴロウの幼生はオタマジャクシなども食べてしまうらしいが、エサは沢山あるということになる。
 

1周年記念日

 昨年の1月30日に会所の家に乗り込んだのだった。昨日が1周年記念日だったということになる。長かったね、というのがさっきカミサンと話したときの共通の感想だ。かなりの部分はこのBLOGに書いてあるが、実に色々なことがあった。まあ、面白かったね。
 2年目の週末だが、今日はちょっと大きな出来事があった。麻綿原の方の2軒目のお宅(といっても玄関から玄関まで450m位)の畑(3~4反歩)を借りられることになりそうだ。詳細は来週相談。連作を避けるには、今の畑ではちょっときついと感じていたが、そうなればかなり色々楽になる。獲れすぎになってしまうかも。
 

池の状態

 アカガエルはこの1週間の間に4号田んぼにも卵を産んでいた。一応池に移動させた。本当は4号は春まで水を張るのだが、ポチで耕耘したり代掻きもすると思われるので避難させたのである。
 池の中をのぞくと、卵塊は泥に包まれている。網で掬ってみたが卵の状態に変化はみられない。水温が低いのだろうか。今さっき測ってきた結果では6度強だから凍るほどではない。夜の池の中はアブラハヤがゆっくりと泳ぐだけ、他に姿は見えない。夕方はカエルが底でじっとしながら見上げていたが、今はいなかった。池の春はまだ先と思われる。

田植機情報

 今日はいつもの農機具屋さんが登場。1ヶ月以上あっていないが、先方はBLOG読者なのでこちらの様子はほとんどわかっているので話は早い。それで、大変ありがたいプレゼントをもらった。防農機具メーカーで作っている「田植機」のセールスマニュアルである。ポケットに入るほど小さな本だが、内容はぎっしりである。競争相手の機械も含めて細かい仕様などが載っているほか、田植えの基礎知識も含んでいる。当分の間、通勤中勉強材料になりそうだ。田植機の取説も手配してくれているらしいが、このハンドブックでもかなり色々なことがわかる。

1/30の作業

 10時と遅めの到着時間、先週もそうだったかもしれない。珍しく霜や凍結はみられず暖かい。昨日のNHKの番組で大根とニンジンの種まきをやっていたが、さっそくその通りやってみたいとカミサンがいうので、私はポチと耕耘機で畑作り。今回はテレビに倣い大根にはマルチを使用。肥料はボカシを使用した。上の畑でいい加減に播き、間引きも間に合わず苦労したため、今回は3粒ずつである。ニンジンは私の能力を超えるのでカミサンに任せた。

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 そのあとはボカシを切り返して新しくヌカも追加。続いて収穫だ。大根も割れたりしているものが出てきているのでまとめて獲った。3分の2くらいは練馬タクアンという品種なので、今年最後のタクアンになる予定。あと、巻かない白菜を15株ほど獲ってみた。明日も追加してこれは白菜漬候補。

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 一段落した後、久しぶりに山に登ってみた。あまりにカラスがうるさいため、以上がないかどうかを確認にいったのだが、特に問題なし。しかし、田んぼ側のイワツツジの斜面はススキも相当ひどく、思い切って整理する必要があることを再確認。

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 作業終了後、カインズホームに出かけてダイコンにかけるビニールや取水装置の材料を買ってきた。明日は都合で3時ごろに出発だから、来週以降の仕事になる。

今週末(1/30~31)の作業

 今週末も予定を決めないことにした。いろいろ検討課題がたまっているので、あれこれ考えてみるということがメインである。まあ、例によってやることはいくらでもあることはわかっている。春以降は追いかけられるような状況が続くと思われるので、それまではこういうスタイルをなるべく保持したい。
 それにしても、あっという間に1月は終了だ。5日まではユンボを使ってせっせと働いたが、その後何をやったかといわれると答えにくい。

籾播きの手法

 一番単純なやり方は手で丁寧に一様に播いていくというものだ。ただしかし、1cm方眼にちょうど乗っかるように播いたとしても、田植機がうまく掻き取ってくれるかどうかはわからない。ということで、インターネットで田植機の移動量を調べてみた。
 最初に見つかったのはクボタの2条歩行型のものだった。これは横送り量の回数らしいが、16回・20回・26回の3種類の設定ができるらしい。次にヤンマーの8条・乗用田植機のものだが、こちらの横移動は11㎜(18回)・12㎜(20回)・14㎜(24回)・16㎜(26回)、縦の移動幅は8~17㎜となっている。距離と回数だと思うが、どうも数字を掛け合わせると矛盾があるようだ。
 はあ、そんなものかというところで、やっぱり当方にある機械そのものの仕様を調べる必要がある。一応農機具屋に問い合わせ済み。場合によっては実機を動かして数えてみようかとも思っている。
 
 その数字が判明したらあらためて検討するが、一様に播く方法・筋播きとする方法・点に播く方法のどれがいいかだろう。3種類やってみて植えてベストの方法を探るんだろうか。まだ時間はあるし色々考えよう。

椎茸が不作

 今日の午後は雨が降るようだが、昨年からずっと雨が少ない状況が続いている。雨が降った日はいつといつ、なんていえるくらい少ない。それも10ミリあるかどうかのお湿りのレベルだった。沢水もやせてしまっているが、その影響は椎茸にも及んでいるらしい。去年の春には結構大量に取れたという記録がある「椎茸ラッシュ」が、次のシーズンである秋以降ほとんど目立った収穫がなかったのは、どうやらこの雨不足に原因があるらしい。納屋の陰とか母屋の北側とか湿気の多そうなところにホダ木を配置してはいるけれど、どうやらそれだけでは椎茸菌の活性化は難しいようだ。雨が降るようになればぽつぽつと採れてくるとは思うが、次の週末からは水撒きを心がけるようにしよう。
 

うすまき播種の方法について

 今年の田植えのことを考えているが、昨年面積比約6割の1~3号でやったような手植えが一番いいと思っている。ただ昨年比4割以上面積が増えていることを考えると、現実問題としてはちょっときついと思う。疎植対応ではない田植え機を何とか利用する方策のひとつとして考えているのが、育苗箱への播種を薄まきにすることだが、営農規模などを考えると数十万円というような金額の機械は使えない。いろいろ調べていると「みくに式種まき機」という手動式のものが使える可能性があるのだが、製造元はわかっても買えるところはまだ見つかっていない。一応メーカーに問い合わせはしてみるが、工夫すれば知恵で何とかなるんじゃないかとも思い始めている。
 先ほどひとつアイデアを思いついた。実験・検証にはモミや機材がいるので、うまくいくかどうかは今度の週末に現地で試してみることにする。可能性があると思える場合には報告してみます。
 

播いても巻かない白菜

 9月下旬のシルバーウィークごろに上の畑にいろいろな種を播いた。これまでかなりの量のダイコンやカブ、ブロッコリーなどを収穫している。だが、ちょっと問題も発生している。冬野菜の準備状況http://rookiefarmer.blog26.fc2.com/blog-entry-738.htmlに記載したが、ここに畝の延長で40m程度白菜を植えてある。また、2号田んぼには、白菜をここから移植してあり、その延長は130m程度になっている。それらの生育がいまひとつなのである。そのころ、ご近所の先生から「今頃からでは遅すぎて結球しないよ」といわれていたが、やはりその指摘は正しかった。原因として考えられることは、まず播く時期が遅かったというものだ。千葉ということであれば特に遅いとは思われないのだが、会所では東北地方並みの基準で考えなければいけないことを経験として感じ始めている。もう一点は詰めて播きすぎたことだ。これは私自身が種の播き方をもっと勉強しなければならないことに尽きる。肥料不足も原因となるらしいが、周辺の野菜の生育状況を見る限りはこれは原因ではないと思う。
 まあその辺は来年に反省事項として残して改善するのだが、困るのは今年の収穫物である。あとで植え替えた2号田んぼのものには生育不十分のものも若干あるが、結球していないだけで立派なものもあるし、もうちょっと育つ可能性もある。先生は、「巻かなくても漬物はおいしいよ」といってくれたし、いろいろ調べたところでは菜花が立派らしい。柔らかくてクセがないと書いてあるHPもあった。とりあえず白菜漬にして自分で食べてみるが、菜花も期待できそうだ。

雨水排水のチェック

 前に書いた田んぼエリアの最終排水用配管の容量などについて検討してみた。
 
 最初に、いったい大雨が降ったときにはどのくらいの水が流れるのかということの検討だ。実はこの関係で痛い目に遭っている。昨年3号田んぼの畦が2回崩壊しているが、そのときは田んぼに降った雨の量に田んぼの配水管の容量が追いつかず、水位の上昇を招いたことが一番の原因であった。田んぼに降る雨の量は結構大きく、下流側にはそれが加算されながら流れ込むので予想以上の水量が流れ出るのである。
 まず田んぼエリアの面積だが、全体3000㎡、これを田んぼ2000㎡とそれ以外の通路や土手・畦など1000㎡と考える。さらに隣接する山のうち1000㎡からは田んぼエリアに雨水が流れ込むと想定する。雨水については、土地の種類別に流出係数というものがあるようで、田んぼは「湖沼」同様1.0、田んぼエリアのその他の部分は「山地」並みの0.30、山は「林地、耕地、原野等の締め固められていない土地」の0.20を使用する。時間雨量を20㎜としてこれらを次の式に入れてみる。
    推定流出量(立米/秒)=1/360×流出係数×面積(ha)×雨量(㎜/時)
  計算結果=田んぼ 1/360×1.0×0.2×20=0.0111立米/秒
          以外  1/360×0.3×0.1×20=0.0017立米/秒
           山   1/360×0.2×0.1×20=0.0011立米/秒
合計では合計では1秒間に0.0139立米(13.9L)=50立米/時の水が当農場の田んぼエリアから流れ出ようとするらしい。沢水の量の最大値が5立米/時、3号田んぼの畦が崩壊したときにその田んぼに流れ込んでいた水量は22.8立米であることと比べると、相当な量であることがわかる。

 では次に、75㎜のライト管がどのくらいの水量を排出できるかを検討してみる。これについてはこのHPで見つけたエクセルのシートを利用させてもらった。それによると80ミリのパイプで1/50勾配の場合15.9立米/時、1/100勾配の場合には11.2立米/時ということだ。ちなみに50㎜パイプの流量を計算させてみたところ、1/50勾配で5.4立米/時、1/100勾配で3.8立米/時という計算結果だから、沢水導入配管の実数値と見比べてもそれらしい数字が出てくる。
 
 20㎜/時はかなりの雨だが、最近の異常気象のなかでは比較的頻繁に起きることではないかと思われる。それ以上になることも十分に考えられるが、どうやら埋設した75㎜ライト管ではそうした場合にはとてもじゃないが捌ききれないらしい。去年は各田んぼにオーバーフロー排水口をつけたが、全体の排出口にもそれが必要ということらしい。
 

4号田んぼの排水口設置

 水についていうと、実は去年から4号田んぼは「その他」的扱いだったかもしれない。結局残りの水を全部突っ込むという考え方になっていた。1号から3号までは次の田んぼに水を送らなければいけないこともあり、吸水状態なども一応測っていたのだが、4号は出口から水が出ているかどうか程度のチェックで済ましてきた。今年もそんな感じになるかもしれない。
 ただ、4号の水の出口あたりには生き物の避難所(田んぼを干したときの)となるような池を作る予定であり、一応深度調整できるように排水管を設置した。ちゃんとレベルは測っていないが、田んぼの底+135㎜の水糸は残してあるので、底マイナス5㎜くらいにセットしたつもり。ここからでる水は、ユンボで埋設した塩ビ管に流れ込むようにしてある。

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 そういえば、そのパイプは竹藪の方に流れ出たあと沢を作って川に流れていくのだが、よくよく考えてみると当農場の田んぼエリアに降った雨はそこから流れ出ることになる。今は75㎜ライト管を埋設しているが、それで捌けるかどうかはチェックが必要かもしれない。流れないときには4号田んぼの水面があがるという状況を招く可能性がある。それはまたあとで検討したい。

4号田んぼの均平作業

 4号田んぼを粗均しして水を入れ始めると、高いところ低いところがはっきりわかってくる。昨年は4月から5月にかけていやというほどそれを均したが、水の溜まり具合を見ていると当時の記憶や気持ちなどがよみがえる。あのときは、いったい田んぼになるんだろうか、ちゃんと水はたまるか、米はできるんだろうか、といったいろいろな疑問や不安があったが、ひたすら力仕事に励んだのである。
 年末年始の作業は使っていた田んぼの拡大だったから、概ね水平にはなっているはずだ。そのあたりは気楽なんだが、今年は畦塗りを手作業でやってみたいと考えているため、少しずつ均し始めることにした。久しぶりにレーキを持って田んぼに入る。水は極端に少ないが、それでも既に田んぼの4分の1程度に拡がっている。前日に浅く耕耘しておいたので、溜まっている場所に水面上の部分から土を引っ張り込む。そうそうこんな感じだった。結構力のいる作業だ。思い出したところで終了。今の水量は1日に8立米、満水状態で1cm/日だから、減水深2cmとすると満水は無理ということになる。でも来週にはある程度水が溜まっているだろう。昨年は何度も耕耘したため、底までの深さがかなり大きく、長靴の丈ほどになるところもあったので、今年は高いところのみを耕耘するようにしよう。ということで、ちょっと早いが今年の田んぼの始まりである。

再び米ぬか投入

 池の住人はまだ少ないが、かなりのカエルの卵を入れたので大爆発の時期が近づいている。こんな寒い時期に本当に孵るのだろうかと思う気持ちもあるが。ただ、田んぼの生き物図鑑によれば、餌が少ないので早く孵ったオタマジャクシが他の卵を食べることもあるらしい。それもかわいそうな話だし、前からいる生き物たちにとっても生活しやすい環境を作りたい。
 そんなことで、前にも入れた米ぬかをもう一度入れてみた。今回は6キロ程度だろうか。それ自体では餌にはならないと思うが、昨年春に田んぼに撒いたときにはイトミミズやミジンコの発生を大いに促したようだ。ただあまりにも気温が低いから、春のように反応してドブ臭くなったりしないのはいいことなのか悪いことなのか、ちょっとわからない。今回のオタマジャクシには間に合わない可能性もあるが、生物多様性を高めることにはつながるだろう。
 もう一つ、川で捕ってきた魚を入れたことは書いたが、網に入った様々なもの(木片、落ち葉、石、正体不明のゴミなど)も池に入れた。じっくり探したが動くものは見つからなかった。だが、見えないほど小さい生物やその幼生、卵などが混じっている可能性は大いにある。暇ができたときにはそんなものも集めることにしよう。

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配水系の吸水について

 正月に行った工事の直後は各田んぼの受水口のところで水を吸うため、下流まで水が回らない状態だったが、ここへきてかなり改善している。昨日の夕方、時間を計ってみた。いずれも例によって6Lの洗面器の満水時間である。
    池(沢水出口)  52.05秒   415L/時  池による吸水量は30L/時
    1号受水口    56.10秒   385L/時  1号受水口の吸水量 30L/時
    2号受水口    60.73秒   355L/時  2号受水口の吸水量 30L/時
    3号受水口    66.08秒   327L/時  洗い池周りの吸水量 28L/時
    4号受水口    64.55秒   335L/時  データー誤差とみられる
 相変わらず水量は悲劇的に少ないが、沢水を受ける池の吸水についてはかなり落ち着いたと思う。元々粘土質の土ではあるが、ベントナイトの効果はあったと判断できる。これなら周年池として活かすことは可能である。もう一つ気になっていたのが野菜などを洗うトロ函の周りの吸水だ。3号田んぼの受水口前に設置してあるが、トロ函からあふれた水は土の短い水路を通って3号の受水口に入る形になっている。これもまあまあという数字に収まっている。とはいえ、面積の小さい田んぼの受水口1カ所ごとが大きな池の吸水量と大体同じということにはちょっと問題があるので、様子を見ながらベントナイトを塗るなどの処置が必要かもしれない。

川が変貌している

 竹藪の下を流れる川が時々登場するが、これは養老渓谷の源流である。いざとなれば水中ポンプでこの水をくみ上げて田んぼに入れたりするので、当農場にとっては大変大事な川である。また、アブラハヤやヌマエビなどの生き物を捕まえることもできるため、これもなかなかありがたい点だった。

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 本日は特に予定を決めていなかったこともあり、網を持って川に降りてみた。下流の方をみるとなにか様子が変である。ジャブジャブ歩いていくが、川の流れは随分変わっている。水は河原を蛇行しながら流れていたが、ユンボで掘ったのだろうか、ほぼ直線の流れに変わっている。そして、なんと橋のような構築物が姿を現している。延々と遊歩道のようなものを作っていたが、それが川を渡るための橋らしい。
 
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 向こう岸には、こんな凄い坂道ができている。ユンボは大活躍である。
 
 うちのあたりではないからいいようなものだが、実は橋のあたりはエビを捕る穴があったり、網の仕掛け(お魚キラー)を仕掛けるのにちょうどよい淵や岩のあったところである。大きな池ができたというのに、生き物調達計画がちょっと狂ってしまった。しかし諦めずに網で色々探っていたら、小さな魚を1匹捕まえた。いくら寒いとはいえ、網に捕まるとは間抜けなヤツだ。

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霜に覆われた朝

 昨日の夜は温度を測ったりしていたが、朝はきっとマイナス5℃くらいまでは下がったようだ。起きて外を見ると真っ白である。そんな状態だからのろのろと準備をしてカメラを持って外に出る。どこも真っ白である。

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水を入れていた1号田んぼも氷が張っている。

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西側の山の麓は、冬の間はなかなか陽が当たらない。

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しかし陽が当たるとポカポカと暖かい、春が近づいていると思いたい。

気温の違い

 最後の見回りで水温を測ったが、先ほどより若干下がり4.8℃だった。ちょっと面白かったのは気温で、田んぼの周りで測ったところでは-2.6℃、居宅の玄関付近で測ったら-3.1℃。0.5℃も差がある。実は前の計測時も同程度の違いがあった。差の原因はわからない。

池の水温

 夜の見回りに行ったら池の水から湯気が上がっている。温度計を持ち出して測ったら+5.1℃。そのまま1号田んぼ側の出口に行って測ったら+5.3℃だった。気温はというと、-0.9℃、この6.2℃の温度差で水蒸気が出るようだ。晴天だし放射冷却で明日の朝は-5℃くらいには下がるだろう。

ボカシは順調

 最初のボカシは依然として好調、切り返すと湯気が出るし手をかざすと暖かい。部分的にだが黒く変色してきており、順調に発酵が進んでいるようだ。

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 2週間経過した田んぼの方のボカシは、強風のせいでビニールが飛びかかっていたが、よく見るとこのようにハンペンのような菌がついている。麹菌だと思われる。こちらも切り返すと湯気が上がり、発酵が順調に進んでいることがわかる。春になったら田んぼに撒く予定。

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4号田んぼを起こす

 1号に水を張ろうとしていたが、なかなか満水にならない。沢水が少ないこともあるが、田んぼもかなり水を吸っていると思われる。まだ畦にも届いていないから、いわゆる耕盤(田んぼの底)から浸透しているのだろう。1号はユンボで粗均しをしたままなので、一度水を抜いて耕耘機を入れることにした。

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 代わりに4号田んぼだが、こちらも同様なのでモミガラや込めぬかを撒いてウルトラポチで起こしてみる。モミガラ+米ぬかはちょうど運搬車で1杯分、春になったらモミガラ+鶏糞を撒くので、今回はこのぐらいでいいだろう。この田んぼもユンボを入れたので底はかなり固くなっており、2速で浅く耕耘した。4号は約800㎡だが、耕耘に要した時間は1時間40分程度だった。
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 完了後1号に溜まっている水を4号に落とす。75㎜ライト管だからかなりの勢いで水が出てくる。いつものように測ってみたところ、6Lの洗面器が3.5秒でいっぱいになるので、6立米/時ということになる。本当はもっと出るんじゃないかと思う。一応このまま当分やってみよう。明日は4号の水出口を作ることにしよう。

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池の状態

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 今回は池や配管等に問題はなかったが、沢水の水量はやはり少なめで、田んぼにどんどん水を張れるほどの量にはなっていない。池についてはあまり大きく変わっていないが、そばの水たまりはまだ存在しており、やっぱり池から水が回っていることは間違いないだろう。出口のパイプをあと少し切れば水面が数㎜下げられるので、明日切ってみることにする。

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沢水の量などを整理しておく 
1/23 16:30

          沢水出口(池)    1号田んぼ
6L秒数       50.83秒    55.97秒
時間あたり      425L      386L

池の吸水量は39L/時となり、漏水量はかなり減ってきたと思われる。
そばの水たまりも姿を消すのではないか。

もう産んでいる

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 1号田んぼに水を張っていたが、今日見回ったときに蛙の卵を見つけた。随分早いと思うが、図鑑でみるとどうやら「ヤマアカガエル」のものらしいが、1月に産卵することも普通らしい。
 別に書き込むが、田んぼの状態はこれから色々変わるため、卵を掬って池に持って行った。まるでゼリーのように透明な固まりの中にゴマのような卵が入っているが、手で掬ってもすぐに指の間から漏れるし、なかなか取り扱いには苦労する。10腹位あって泥水も一緒に入り込むから、バケツで2杯分程度。
 図鑑によると、親はこのあと春眠に入るらしい。それにしても、寒いし餌も少ないし、オタマジャクシはかなり厳しい環境が待っている。ミジンコなどが発生するように、もう少し米ぬかなどを入れておくことにする。

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沢水は凍結するのか

 私は元々流れている水は凍らないだろうと考えていたのだが、今日仕事場で「先週のパイプが外れたこと」に関連して凍ることもあるのではないかとの指摘があった。沢から敷地までは塩ビ管(100m位か)を経由してきており、それが凍っていないということが私の考えの理由の一つでもあるのだが、確かに池の表面には氷ができていた。沢からきた水が零度を上回っていても、池を出る段階では0℃近辺まで冷やされているわけだ。1号までのパイプの途中、あるいは1号の出口あたりで凍結する可能性が全くないというわけでもなさそうだ。水が流れ出なくなれば溜まった水の力でパイプの継ぎ手が外れるという現象にはつながるのである。この前は外れた継ぎ手は接着せずに差し込んだだけだったから、もしかすると同様の現象が発生しているかもしれない。
 カミサンからは露出させずに土で被覆した方がいいんじゃないかとの指摘もあったが、土の中で継ぎ手部分から漏れるより、外の継ぎ手が外れる方がずっと始末がいいという考え方もあるから、このまま様子を見守るつもりだ。昨日の淺はちょっと雨が降ったらしいが、この乾燥した状態では沢水が増えるところまでにはならないだろう。当分水はチョロチョロのままだ。

畑の面積

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 今回、田んぼ以外のところは変化が少ないが、先日作成したレイアウト図で畑の面積を推定してみた。実測ではないため多少のズレがあるのはいつもの通り。その結果は、
  上の畑 東西は約20m、南北は13m(西)~10m(東)、面積は230㎡
  中の畑 20×20×15×14m  面積は290㎡
  下の畑 南北10m 西側16m 東側14m  面積は140㎡
  合計では660㎡、ちょうど200坪となる。
 これが多いか少ないかということは考え方により変化するが、もうちょっとあってもいいように思う。相変わらずウルトラポチ(乗用耕耘機)が走れる通路を確保しているため、去年の田んぼのように無駄なスペースは多いので、切り替え時の耕耘作業のことも考えながら詰められれば詰めてみよう。
 今の考えでは、上の畑にサトイモ・ジャガイモ、中の畑に落花生・サツマイモ+α、下の畑に夏野菜+αだが、昨年を振り返るとイモ類はかなり出来が良かった。量もそこそこだったがうまいイモだったのである。また、ほとんど幻になってしまったが、800g播いて700g獲れた落花生もとてもうまいものだった。それを考えると栽培面積は増やしたいところだ。

池の鯉

 大きくなった池を見ていると、いろいろな生き物を住人として入れたくなる。既にアブラハヤ3匹とエビ若干は導入済みで、古い池の底土を入れているから春になればその他のものも多少は自然発生してくるものと思われる。ただ、それではなんだか物足りないので、とりあえず池なら鯉だろうということで検討中だ。鯉は、田んぼに放すと泳ぎ回って泥を涌かすので雑草の発芽を抑えるらしいし、池の鯉にとどまらず有効に使えそうである。さすがに池も凍る時期であるから時期尚早だが、無選別の稚鯉を何㎏か買い込んで放してみようと思う。ドジョウもおんなじだ。
 それと、植物ではハスがいいんじゃないかと検討中である。花もきれいだと思うがレンコンも獲れる。漂白していないレンコンを(切っていないことも条件だが)池に放り込んでおけばいいらしい。実はレンコンは嫌いで、まだ生まれてこの方ほとんど食べたことはないのだが、自分で作ったら食べなきゃならないだろうな。ということで、いろいろおもしろいことはありそうだ。

YOUTUBEで大瀧詠一

 同じ歳ということもあり昔からこの人は気になっていて、結局CDは全部持っているはず。このオタクの権化のような人のファンもやはりオタクやオタク的に信奉している人が多く、だいたい師匠などと呼んでそれだけで通用する不思議な雰囲気がある。それにしても新しいアルバムが出るのを何年待っているんだろうか。この方に関するHPには必ずこの話題がつきものである。
 昨夜、YOUTUBEを見ていて「大瀧詠一」で検索してみたところ、いろいろ興味深く不思議な音源がアップされている。松田聖子が歌った「風立ちぬ」の本人ヴァージョンなんていうものもあった。デモテープじゃないかな。PCの前にいる時間は長いが、意外にYOUTUBEなどもそれほどみてはいなかったが、ちょっと見てみるか。

今週末の作業

たまには予定を立てずにのんびりやってみるか、という気分だ。探せばいくらでもあるんだが、本当のシーズンオフだからそんな週末もいいだろう。ただ、予定を立てないというだけで、現地に行けばなにもしないでゴロゴロしているわけにはいかないだろうね。

散歩日和 in 東京

 昼前後に新宿まで出かける用事があり、そのあとあまりの陽気の良さ(これで大寒?)に赤坂の仕事場まで歩いて戻った。いつも持ち歩く歩数計によれば、歩数で6600補程度だったから5キロ弱というところだろうか、1時間前後の適度な散歩だった。なんだか、街をみて歩くのも久しぶりという感じで、いろいろなものが目についたのでその一部を紹介しよう。
 
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 新宿周辺ではこれ、東京モード学園の建物だ。確か設計コンペのときから「コクーン=繭」と呼ばれていたんじゃないかと思うが、まさにその通り。青空を背景に抜群の存在感を示していた。
 
 
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    工事中のため、柵やロープが無粋である
 
 もう少し行くと、新宿御苑の脇を通る。昔は車の道もカネ折れになっていて、いつも混雑する道だったはずだが、今は地下に車道が潜り、地上は人の道になりかかっている(車道も残っているが)。更に新宿御苑の道路側は人のみの遊歩道となっており、これがなかなかいい道である。ただ、遊歩道に人工的な水路を通す工事をやっており、それはちょっと考え物じゃないかと自然の真っ只中に住み始めた身としては感じるところだ。
 
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    結構な巨木がある、あちこちに 

 ゴール間近では迎賓館の敷地の外、前庭のような部分が目についた。御苑の遊歩道も同じだが、都市の中の自然はいいもんだ。ここにはちょっとした公園的スペースも設置されており、ぼーっと座るお年寄りの姿も。そんな昼下がりもいいもんだ。 

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    個人的にはこのくらいの密度の雑木が気に入った
    会所農場は竹も木も多すぎるのである

田んぼの吸水状況

 沢水の話題が続く。イネが育っているときはなかなか触りにくいため、今が考えて実行するときなのである。
 
 時々測る田んぼの水量出入りから吸水量も推定している。こういう場合に一般的らしい「減水深」という考え方を適用してみる。とりあえず計測結果は次の通り。
 
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 減水深は、1日あたりの水深の減少値であり、それは
 減水深=根の吸水量+水面蒸発量+耕盤浸透量+畦浸透量で表わされる。(*1)

 参考とした(*1)の論文によれば、根の吸水量と水面蒸発量は3~8㎜/日と私の認識としてはそれほど大きくない。千葉県の場合6ミリ程度を考えておけばいいようだ。これに比べて土壌を経由する浸透量は田んぼの状態や土壌そのもの、ロケーションなどで大きくばらついているらしい。
 あらためて当農場の計測結果を見てみると、梅雨期間の流入量が多かった時期とそれ以降で数値は大きく異なっている。これは、4号の出口から出る水を測っていないため、水余りの時には余剰分も吸水しているとしてしまっているためである。それ以外でみると、概ね20~30㎜内外の数値が並んでいる。
 この20㎜から30ミリ程度という数字は、実はそれほど悪いものではないらしい。同じ論文に「最多収量を示す減水深は20~30㎜の間にある」という記述もある。これだけみれば「それはよかった」だが、実際は最小収量しかとれなかったから真に受けるわけにはいかない。おおもとの式を見直すと、浸透量は耕盤(つまり底)と畦(つまり横)の両方に分けられると書いてある。このうち畦に吸収される水はどうも余り役に立たないどころか、かえって下の田んぼに冷水として涌いたりする害の方が多いらしい。ということで、どこから水が漏れているかも今年は気にする必要があるらしい。まあ、当農場の田んぼの場合、下の方の畦には畦波シートを設置したので、基本的には耕盤からの浸透が主と思われる。
 
 ところで、この30㎜という減水深の量を拡張後の田んぼの面積=1920㎡に当てはめてみると、57.6立米/日=2.4立米/時という数字になる。先日、数量モデルから推定した去年の沢水水量をアップし、2.5立米/時のところにピンクのラインを引いたが、やはりそのくらいが必要量ということだろう。取水装置の改善で、もっと安定的に沢水がくるようにはしたいが、水深を深くして田んぼ自体がある程度保水できるようなことも検討課題だ。畦が崩壊しないように、という工夫が前提となる。

(*1)山崎不二夫 東大農学部 S35/07/27

沢水の詳細

 先日会所にいったときの沢水計測結果を大雑把にしか書いていなかったので、あらためて先週との比較も含めて書いておく。

      沢水水量(池) 1号出口    池の吸水量
1/16   576L     445L     131L/時
1/11   604L     406L     198L/時

13日に雨は降ったが、降水量はたいしたことがなかったようで、沢水の量は先週よりわずかだが減っている。ただ、1号出口(池を出てからは塩ビ管経由で吸水なし)の量は増えており、差し引きで推定される池の吸水量は先週から減っている。これには5cm程度水面を下げたことも影響しているかもしれない。今回はコテでなでてきたし、さらに好転することを期待したい。

長尺対応キャリア

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 いつも4mの塩ビ管を運ぶときに使用する自製キャリアだ。2×4のパイン材を4本組み合わせて作ってあるから、原価はちょうど千円程度。これを屋根についているレールにゴムロープで結びつけて使用する。右上から左下に流れている角材でルーフレールを挟むように載せる。いろいろ調べたところでは、このレールの耐荷重は60キロくらいということなので、かなりのものが載るはずだ。これまでのところは塩ビ管を運んだのみだが、1m×2mのワイヤーメッシュも買って運ぼうと思っている。暮れに塩ビ管を運んだときには、横風でずるっと斜めにずれて横にはみ出すトラブルがあった。結束をきちんとしないと危険だという黄色信号だった。

現状MAP

 先の田んぼ改修結果を織り込んだ農場MAPを作成した。こうやってあらためて眺めてみると、平らな部分は田んぼや畑、一部の施設で大体使い切った感じだ。左半分の山を開発することが今後の課題であることがよくわかる。ただ、田んぼエリアの左側の線が現在の防獣柵だが、これを川の方に攻めていかないとケモノの餌食になってしまうが。

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池も凍る

 昨日は外れたパイプから流れ出た水が凍っている様子をアップしたが、池にも氷が張っていた。それほど厚いものではなく、水が流れ込むあたりには張っておらず部分的なものだったが。 先週の昼間測った沢水の水温は5℃以上だったが、夜はもっと水温が下がるのだろうか。

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  岸際の微細な波が立っているようなところが氷

本日の作業

正味半日の作業時間だったが、まず畦の土手を一回りして凸に鍬を入れて凹を埋め、体重で押さえるという地道な作業。

池から3mほど離れたユンボの轍の中に水が溜まっている。これは先週からそういう状態なんだが、どうやら池から水が回っているに違いない。納屋から鏝を持ち出し、水面の上下をペタペタ均してみたが、果たして効果はあるんだろうか。

沢水を計ったが、先週とほぼ同じ600L/時程度。少なめである。水源地に行ったが、やはり沢水自体が少ない状況。水源地では一応取水装置の設置場所や配管方法などを検討してきた。

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    向こう側の堰とパイプの中間部分を少し削って設置する予定 堰は15cm程度かさ上げ

本日の会所

今週末は用があるため、本日日帰りで会所に行ってきた。
どうせ凍結しているだろうと遅めに出かけたから、到着は10時。
気になっていた用水関係を見回ると、なんと池から1号に行っている空中配管部が外れている。

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その下には氷のオブジェができていた。

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1号田んぼには一度水がある程度はたまったらしく、奥の方まで氷ができていたが
氷の下は空になっている。どうやら氷は一度できると溶けないらしい。バリバリと割って歩いた。

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来週になったら少し寒さもゆるむらしいが、これではちょっと困りもの。

横浜直売所 (1/19~20)

都合により来週の直売所は
19(火)と20(水)に開店します。
今回は寒さのせいもあって、菜っ葉類が育っておらず少なめ。
品物全体も、少なめです。

沢水改善対策

 先日、BLOGを読み返してみた。このBLOGの重要な目的の一つは自身で農作業などを振り返って次への糧とすることだが、すでに1000件を超える書き込みは非常に役に立つように感じる。ほとんどの場合、そのときの状況や感じたことがはっきりとよみがえってくる。
 今回特にじっくり読みなおしたのは沢水関係だった。先日の流量モデル検討に使った計測結果以外に5~6回のデータが見つかったが、そのフィードバックは少し先送りにしたけれど、とにかくトラブルの多かったことをあらためて痛感した。
 取水口のトラブルは2週間おきくらいに発生して、その都度水源地での清掃が必要になっていた。配管のトラブルは1ヶ月から1ヶ月半に1度程度発生しており、これは配管に長い針金をつっこんだり、水を止めたり出したりすることで水圧をかけて開通させようとしたが、結局次の大雨まで回復しないことも何度かあった。針金で突っついたらドングリくらいの木の実がでてきて水量が回復したこともあった。どうやら泥と異物を何とかすることが必要条件だと思われる。
 取水装置についてはすでに検討に着手しており、ラフスケッチはアップしてあるが、明日(都合で日帰り)合間を縫って現地の測量を行い、設計に着手して暇なうちに製作にかかることにした。

米ぬか情報

 いつも米ぬかを買うのは木更津農協のある経済センターだ。一番最初に購入したのは去年の春で、米袋10袋弱のぬかを雑草防止ということで田植えしたばかりの田んぼに撒いたりして活用した。そのころはかなりの数が山積みになっていたが、このごろはほとんど在庫がなく、先週も金曜日にようやく5袋押さえて何とか入手した。今日も電話をしてみたが、2袋しかありませんという。
 では1週間後の土曜日に取りに行くので10袋取り置きをお願いしますといったら、電話口の向こうで「2、2、2、2、・・」 「あ、大丈夫だと思います」 という返事。1日の米ぬか発生量は2袋だと想像がついた。米袋には米ならば30キロ入るがぬかだとどのくらいだろう。去年買ったときには確か20キロ程度といっていたように思う。米ぬか40キロ(2袋)は玄米400キロからでてくるから、そこのライスセンターでは1日に精米360キロ程度を生産していることになる。意外に少ないと感じた。これから春に向けて、米ぬかの在庫は去年のように増えるのか、それとも今のような逼迫状態が続くのか、気になるところだ。

害獣柵の改修

 今月5日に外獣柵の一部を外したが、この前の週末には補修を行わなかった。次の週末は予定が入ったため、ここでも復旧する時間はとれない。今は狩猟期間中であり、イノシシやシカは山奥に入っているんじゃないかという安心感もあるんだが、昨年かなり行き当たりばったりで作った柵をそのまま直すよりは、きちんと基本から組み立て直す方がいいのではないかと考え始めたのである。特にトタン板だ。これはイノシシの侵入を防ぐ効果が大きいものだが、網を張ったポールに後からつけたため、針金によるいい加減な固定だったので、風などの影響でずり落ちたりしている。一番下の高圧線もトタンの上の位置を基準にセットしてあるので、これも実はメチャクチャになりかかっている。
 ということで、上の畑と2号3号の畑(本来は田んぼ)の作物が危険にさらされてはいるわけだが、基本からよく考えてじっくり直すことにした。

沢水量推定モデルによる田んぼの水過不足見通し

 せっかく考えた数量モデルなので、一応いろいろ使ってみたい。下のグラフは昨年1月以降の推定値推移を1年分プロットしたものである。5立米/時以上は現在の配管のキャパシティを上回るため割愛してある。
 昨年の用水管理の結果では、田んぼの吸水量はかなりばらついており、6月頃は100立米/日を上回っていたが、7月頃からは50立米/日程度から20立米/日台の時もある。比較的低位安定の7~8月の平均でいうと40立米/日位であり、時間単位では1.7立米。ただ、面積が4割以上増加したことや、比較的大きな池を最上流に配置したため、2.5立米/時が一つの基準値だろうと認識している。グラフでは1.5立米/時を下回った期間を要注意期間としてオレンジ色でマークしてある。要注意期間となったのは、4月上旬の田植え準備期間、5月末(梅雨入り前)、7月から8月は3回ほど、あとは9月末の稲刈り前である。期間は長くても7日程度だから、その前が満水状態でさえあれば干上がるまでには至らないだろう。ただ、天候不順であった昨年と同じようになるとは限らず、川水での補完は考えておく必要がある。ただし川水は3号に入るため、1~2号は沢水のみでまかなう必要はある。
 実際に計測した結果見比べながら作ったモデルの予測値だが、実は感覚的とはかなりずれている。計測結果の方が少ないのである。これは、沢水を持ってくる配管系のトラブルが多かったためといっていいだろう。別途検討を進めている取水装置の改良により、流れている量をちゃんと取り込めば、面積増はあったにしても川水に依存することは避けられるのではないかと思う。

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沢水水量モデルの検証結果

 沢水の水量の計測値は14回分集めることができた。大きなエクセルのシートを作り、縦に1年間の降雨量を入力してモデルの数式を入れ、パラメーター(実現率、低減率、定数)を変化させながら14回の計測値と推定値を見比べてみた。最初の検討では、実績値と予測値が大きく離れる日がいくつかあったが、取水口や配管の詰まりなどで実績値が異常値であることは想像できるので、そうしたものを外してみた。また、実績値と予測値の差の平方をとって集計してみたところ、いくつかのケースでかなり近い数値が出ていると思われた。
 
  実現率   低減率   定数   乖離指数
   0.08   0.87   0.20   1.06
 *0.10   0.85   0.50   1.93
   0.08   0.85   0.30   2.36
   0.12   0.80   0.30   4.28
   0.06   0.85   0.30   6.28
   0.20   0.80   0.30   6.46
  このあとの乖離指数は
  7.31、9.57、12.53、16.75、18.01と続く
  *は、当初の想定値

モデルの式は次の通りである。
 予測値(立米/時)=Σ(R×実現率×低減率のd-1乗)+定数
           R:ある日の雨量
           d:予測日からある日までの日数
  モデルの前提:ある日の雨量は基本的に実現率を乗じた形で流出する
        :流出量は低減率の割合で日々減っていく
        :どういう状況でも一定の量はある=定数
 
 今回最も近かった定数を入れてみると次の式になる。当面はこの式の結果と計測値を見比べてみようと思う。
 
 予測値(立米/時)=Σ(R×0.08×0.87のd-1乗)+0.20

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    ピンクが計測値、ブルーにマークしてあるのが最適モデルの推定値

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ピンクでマークした日付をサンプルとした。計測値サンプルは7月に偏っているようだが、実は6月末に水奉行が取水堰の泥を徹底的に掻い出しており、その後1ヶ月ほどは配水系統の状態が非常に安定していたため、理想モデルとしてはその方がいいと考えた。

取水堰の改造

 このシーズンオフの間に水源地の堰と取水口は全面的に更新するつもりだった。今回あらためて水源地を眺めてみたが、堰自体を新設することはかなりの労力が必要と思われ、また効果についてもどれほどのものかについて疑問が生じたため、再度方針を検討することにした。
 現在の堰は、当初にはそれなりの容積を持っていたはずだが、完全に土砂が堆積してしまっており、水を貯めるという意味では全く役に立っていない。そもそも水を貯める意味など最初から存在しなかったと思われる。基本的には沢を流れてくる水を取水口に集めるためのものだったはずだ。ただ、堰に余裕があれば土砂を沈殿させて下流に流さないという効果はあったはずだ。現状でもがんばって堆積土砂を掻き出せば、落ち葉や土砂などの異物が配管に流れて詰まったりするようなトラブルを防げるはずだ。逆に言うと、異物が下流に流れないような工夫をした取水口を用意すれば、現状の堰をわざわざ作り直すことはないのではないだろうか。
 

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 現状の堰周りの写真である。堰の内側には土砂が堆積しており、取水パイプの先の取水口のあたりのみかろうじて空間が残っている。取水口には異物よけのネットが掛けられているが、土砂はフリーパス、落ち葉などの異物も取水口を通して配管に流れ込むことがあり、トラブルの原因となっている。また、パイプが詰まりかけになると堰の両脇などから漏水が始まる。そうなると取水パイプを流れる水はさらに減り、詰まりやすくなるという悪循環となる。
 こういう状況の中での見直し案だが、
  ・取水堰自体は元のものを利用するが少しかさ上げし、漏水しないように補修を行う。
  ・取水装置は取水堰からのオーバーフロー水を受けるもの(別途検討)を作成
  ・現在の取水パイプは堆積土砂取り出し用として再利用
  
 取水装置については、以前「沢水取水部分の改良について」の中の「ゴミよけ装置」の構造として紹介したものをアレンジして作ろうと考えている。落ち葉などのゴミを排除して水のみを取り込めるものらしい。コアンダ効果というものの応用らしい。こんなものを作るのは農閑期の仕事として最適だと思う。だが、他にもいろいろやることが・・・

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沢水の予測

 どうも沢水が少ないと思われたので、最近の降水量を調べてみた。それによると直前の雨は1/5、ユンボを返却する日に13㎜ほど降っている。その前というと12月28日に5.5㎜、27日に3.5㎜、その前は12月14日までさかのぼり11㎜。ということで比較的長い間まとまった雨は降っていなかったようだ。
 
 手元に昨年の沢水のデータと降水量のデータがあるので、それを見比べて何らかのモデル化をしてみることにした。まあ、あまり高等なものではなく雨が降ると沢水が増えて日数が経過すると低減するといった簡単なものを考えてみる。
 基本的な考え方としては、
   ① 雨が降ると沢水が増える   これは当たり前
   ② その量は降水量に比例するものと考える  10㎜で1立米/時と想定
   ③ 日数の経過により逓減する   過去の傾向から0.8/日を想定
   ④ 沢水の量はそれまでの雨の累積加算となる
   ⑤ 涸れたことはないので最低限の定数を考慮する   0.5立米/時
   ⑥ 最大値は配管の制約から5.4立米/時とする

決して多くはないサンプル(10件)を入れて見比べてみたところでは、逓減率を0.85としたところ、7月頃の状況とよく合致した。ここの予測値と計測値の誤差をさらに分析してパラメータをもう少し睨んでみることにする。

    沢水流量=0.5+Σ(降水量/10×0.85の経過日数乗)

田んぼの面積(計測結果)

 今回の休み中に田んぼの内法を計測した。測量というほど厳密にはやっていないが、概ね正しいはずだ。もともとピシッと直線で構成した田んぼではないため、微妙に曲がったりしているところもあり、そのあたりの誤差は含まれる。それによると、
         計測結果    改修前
    1号   423㎡    310㎡
    2号   288㎡    200㎡
    3号   415㎡    250㎡
    4号   797㎡    560㎡
    合計 1,923㎡  1,320㎡
    
こんな感じで、かなりの増加となった。こうなると前の面積が正確だろうかなどと考えてしまうが、まあ工夫の結果大幅に増えたと素直に喜ぶことにした。

直売所便り

朔日が祝日だったため、今週は本日火曜日と明日開店します。
本格的な冬で、品物は変り映えしませんが、
ダイコン、カブ、シロナ、山東菜、水菜、ハクサイなどを揃えています。
いつも通り、10時頃からの開店となります。

本日(1/11)の作業

 色々書き込んだが、それ以外にやったことというと、
まず竹藪の整理。1本倒すとそれを切り分けて運べる長さに切り分けたりする仕事がついてくる。なかなかはかどらない。今日は6本くらい切った。
畦の上を歩いて鍬ででこぼこを直した。これは何度も何度もやらなければならないようだ。他には、各田んぼの水口の穴を埋め、少しでも吸水を防ごうと努力したが、これは時間の力も必要だ。
そんなところだろうか、今日は太陽がほとんど出ず、寒い一日だった。一時霧雨も降ったがすぐにやんだ。

池の水出口を少し改造

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 改造というほど大げさなことではないが、出口のパイプを少し短くしてみた。本当はもっと低い位置にして、エルボで水位を可変にしようと思っていたのだが、意外にパイプの位置が高く水位も地面ギリギリになっていた。地面から露出しているパイプには結構勾配がついていたので、50cmほど切ったところ、水位は5cm程度低くなった。まだ短くすることは可能なので、様子を見てまた調整してみることにしよう。池の下の方は、水奉行と彼の友人たちがベントナイトを塗ってくれたんだが、地表近くは塗っていない部分もありそうだ。そのあたりからの漏水についてはちょっと疑っているのである。別の記事のように、今はちょうど沢水自体が少ないようだが、池での吸水もできる限り避けたいところだ。

UFO?

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 UFOの写真というと大体こんな感じだが、対象はちょっと違う。アオサギはたまにしか姿を見せないから、こちらもついつい意識から脱落してしまう。いつも不用意に田んぼの方に出てしまうので、用心深いアオサギは気配を察して飛び立ってしまうのである。日曜日は飛び立ったあと周囲をゆったりと旋回していたので、なんとか飛んでいる姿を撮ることができた。本当は望遠の強いデジカメで色々な姿を撮りたいんだが、ほとんどの場合いつものデジカメしか手元にはない。また水を張り始めるからチャンスがあるのではないだろうか。

池に米ぬか投入

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 水奉行から、微生物を増やすために腐葉土を入れろというリクエストがあったが、山から探してくる時間はないし、買いに行く時間はもっとない。まあ、ぬかでも効果があるだろうと考えて、バケツ1杯ほど投入した。しばらくしてから見に行ったらまるで温泉のようにきれいに濁っていた。この前、ユンボでモミガラと鶏ふんをかき混ぜて、ドロドロになったバケットをこの池で洗ったし、有機物の量は十分だと思う。あとは気温が上がることも必要じゃないだろうか。

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